2025年の春季大会が全国各地でスタートしているなか、6日の神奈川大会、大阪大会では、公立校が強豪私立校を撃破した。
神奈川大会では県立の川和が延長11回タイブレークの末に4対3で日大藤沢にサヨナラ勝ちした。0対2で迎えた4回に1点を返し、5回にも1点を奪って同点として延長戦へ。10回はともに無得点で、11回表に1点を勝ち越されたが、その裏に2点を奪っての逆転サヨナラ勝ちだった。
日大藤沢は春夏合わせて4度甲子園出場を経験している強豪。昨夏は8強、秋も4回戦まで進んでいた。一方、川和も昨年秋は3回戦で敗れたが、東海大相模に2対3と善戦。この春の地区予選でも3試合で失点はわずか1で、34得点も挙げるなど、着実に力をつけていた。
また、県立の大師も2対1で桐光学園を破った。3、4回に1点ずつを奪うと、相手の反撃を5回の1点に抑えて逃げ切った。桐光学園も春夏合わせて5度の甲子園出場がある。一昨年秋は神奈川県で優勝した実績がある。大師は近年、県大会序盤で姿を消すことが多かっただけに、競り合いを制しての勝利は大きな自信となるはずだ。
昨年秋は、横浜清陵が公立校として唯一の8強に入り、21世紀枠でセンバツ出場を果たした。同じ公立校として勇気づけられ、刺激を受けた一面もあるかもしれない。
大阪でも府立の池田が、甲子園通算4度の出場があり、22年センバツでは8強に入った金光大阪を2対1で破った。
振り返れば、福岡でも2回戦の初戦で筑陽学園が進学校の明善にコールド負け。静岡では県立の磐田南が地区予選1回戦で23年夏甲子園出場の浜松開誠館にコールド勝ち。兵庫では神戸市立の六甲アイランドが神戸弘陵に勝利して県大会出場を決めるなど、全国でも同様の結果が起きている。
公立校が強豪名門の私立校に競り勝つ試合が続出。新基準バット導入から1年経ったこの春の公立校の躍進を予感させる。