プロ野球開幕から3カードが経った。各球団の収穫と課題が見え始める中、今季もセ・パ両リーグで期待をかけられているロマン砲が苦しんでいる。

 セ・リーグでは中日で4番を任されている石川 昂弥内野手(東邦)が打率.147と低迷している。井上一樹新監督が早くから4番を明言するなど、中軸として大きな期待を掛けられていたが、9試合で5安打、13三振と思うような結果を残せていない。4日のヤクルト戦では延長11回に無死一、二塁の場面で代打を送られるなど、苦しい時期を過ごしている。

 それでも6日の試合で初回に先制打を放ち、今季初打点を挙げた。待望の一本を皮切りに奮起したいところだろう。悩めるロマン砲も今季で高卒6年目。地元愛知から鳴り物入りで入団したドラ1だけに、ファンの期待に応える一打に注目だ。

 パ・リーグではソフトバンクのリチャード内野手(沖縄尚学)が6試合で2安打、打率.091と結果を残すことが出来ず、開幕早々に二軍落ちとなった。

 ファームでは5年連続本塁打王と圧倒的なパワーを誇るが、22打席で12三振と課題は明白だ。開幕戦から出場全試合で記録し、4日の西武戦では2打席連続で三振に取られると途中交代。試合後に小久保 裕紀監督が降格を明言した。

 二軍合流後初戦に本塁打を放って持ち味を発揮したが、求められるのは一軍での結果だ。素質は間違いないが、21年のデビューから10本塁打と実力を発揮できていない。オープン戦で2試合連発と覚醒を予感させた打撃をシーズンでも見せて欲しい。