<関西学生野球連盟 令和7年度春季リーグ戦 第1節3回戦:近畿大5-2同志社大>◇5日◇わかさスタジアム京都

 3回表に4点を先制した近畿大が2勝1敗で勝ち点を獲得した。

 打席に立つと、バックネット裏に陣取るスカウトが熱心に動画を撮影する選手がいる。それが近畿大の阪上 翔也外野手(4年=神戸国際大付)だ。

 高校時代は投打の中心選手として、3年夏の甲子園8強入りに大きく貢献。大学では外野手として活躍しており、2年秋にベストナインを獲得している。

 今節の阪上は12打数6安打2打点と大当たり。6番右翼で出場したこの日も2点リードの6回表に「タイムリーが出たらピッチャーもチームも楽になるし、ランナーを還すという意識して打席に立ちました」と一死二塁から初球のスライダーをライト線に運び、貴重な追加点となる適時二塁打を放った。

 開幕前のオープン戦から調子を上げ、「甘い球が来たら、ヒットゾーンに打てる自信はあります」とリーグ戦に入っても好調を維持。「『ここ』というところで打ってくれるので、チームとしても大きいですね」と光元 一洋監督も今節の活躍ぶりを高く評価している。

 入学時から能力を高く評価されてきたが、昨秋は打率.176と不振。「『打ちたい、打ちたい』という気持ちになってしまうので、甘い球が来たら、しっかり自分のスイングをするということを意識して、ミート力を上げてきました」と確実性を追い求めたことが今季の好結果につながっている。

 進路はプロが第一志望。「この春に結果を出さないといけないと思うんですけど、プレッシャーに思わず、まずはチームのリーグ優勝。その後に自分の結果が付いてきたら」とまずは目の前の一戦を見据える。

 スケールの大きな左打者で、足と肩も一級品。ポテンシャルはドラフト上位レベルの阪上がこの春に評価を急上昇させるかもしれない。