<春季東京都高等学校野球大会:国士舘 6-0 杉並>◇7日◇2回戦◇S&D昭島スタジアム
国士舘は昨秋の都大会初戦で立正大立正には大勝したものの、2回戦で関東第一に敗れている。そして、今春は初戦で大山に12対2の7回コールド勝ちで2回戦進出を果たしている。
杉並は、今、勢いのある都立校の一つとも言われている存在だ。昨秋はブロック予選で敗れてしまい本大会出場はならなかったが、この春のブロック予選では武蔵村山、西にいずれも5回コールド勝ち。そして、4日の1回戦でも昭和第一学園と競り合いながらも6対4で下して2回戦進出を果たした。ここで、甲子園出場実績もある強豪の国士館に一泡吹かせて、さらに存在を示したいところでもあろう。
杉並は橋本悠投手(3年)、国士舘は左腕の鎌村曜平投手(3年)と、両エースが先発となった。
鎌村は三者三振の素晴らしい滑り出しだった。そして、その裏いきなり国士舘は先頭が三塁打を放ったものの、投ゴロで飛び出してしまい、三本間でタッチアウト。内野ゴロで一塁、二塁、遊撃に転がったらGOという指示だったが、焦って投ゴロで飛び出してしまった。杉並がそこを凌いだことで、投手戦になるかと思われた。
しかし2回、早いカウントから積極的に打って行く国士舘は、2点を先取する。
そして、6回に先頭の6番大崎一選手(2年)が、フルカウントから思い切りよくスイングして捉えた打球が左翼へ本塁打となり、3対0とする。
さらにギアを入れた鎌村は140キロ弱ほどのストレートと、キレのいいスライダーなどでしっかりと抑えていた。見ていて、ボールの回転がいい投手という印象である。
結果的には2安打完封。三塁へも進めさせないという好投であった。
国士舘の箕野豪監督は、「打てないチームなのでこういう試合になってしまいますが、鎌村が今日はよく投げてくれました。すごい球速があるわけではないのですが、今日は四球なしですよね。低めの球が伸びていたのもよかった」と、評価していた。
「今年のチームは、3番の宮﨑大宜(遊撃手)以外は、ほとんど経験のない選手ばかりなんです。だから、こうして公式戦を戦っていけることで、経験を積ませていかせてあげたい」という思いも強い。それだけに、例年以上に春季大会で一つずつ勝っていく価値を感じているようだった。
杉並の小林研一郎監督は、「途中までは、よく粘っていたと思います。三振も多かったですが、下手に当てに行くよりは三振でもいいよということは言っていましたから、そこは気にしていません。夏に向けて、上で戦っていく為には、こういう投手を打って行かなくてはいけないんだなということは、わかったと思います。そういう意味ではいい左投手と対戦出来たと思いました」と、夏へ向けて、もう一度気持ちを新たにしていた。
新入部員も多く入りそうな中で、元気な都立校としての存在感も、これからもっと示していきたいという思いも強いようだ。
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