<令和7年度近畿学生野球連盟 Ⅰ部春季リーグ戦 第2節1回戦:神戸医療未来大8-3大阪工業大>◇11日◇大阪シティ信用金庫スタジアム

 神戸医療未来大が今季初勝利。エースの山田 悠希投手(3年=山梨学院)が7安打1四球13奪三振の自責点1で完投した。

 山田は高校3年の夏にエースとして甲子園に出場。初戦で戸井 零士(阪神)擁する天理に敗れたが、6回2失点と好投している。

 神戸医療未来大では昨秋から先発で投げるようになり、今季はエースとしての活躍が期待されている。ストレートの最速は149キロで、制球力の良さが最大のセールスポイントだ。

「調子は良かったと思います」とこの日もコントロールが冴え渡る。ストレートをコースいっぱいに投げ込むと、チェンジアップやスプリットが決め球として有効だった。

 1回から2回にかけて四者連続三振を奪うなど、5回まで3安打無失点。打線も4回裏に4点を奪い、試合を優位に進めていた。

 しかし、6回表に暗雲が立ち込める。一死二塁から味方の失策でピンチを広げると、そこから相手打線に呑まれて3失点。「流れを絶つのも大事ですけど、タイミングとかも全部変えないといけないかな」と反省しきりだった。

 それでも立て直すのがエース。7回からは再び危なげない投球を披露して、チームを勝利に導いた。

 鈴木 連(JR四国)など主力投手が多く卒業した神戸医療未来大。投手陣が大きく若返った中で、山田に求められるものは大きい。「できれば5勝したい」と今季の目標を語っている。エースとしての自覚が彼をさらに成長させることだろう。