2025年のプロ野球開幕から早くも2週間が経過した。ヤクルトは巨人に開幕3連敗を喫したものの、その後は善戦。10試合で5勝4敗1分とし、単独首位に浮上している。
長らく先発投手が課題となっているヤクルトだが、今年は開幕から6人以上でローテーションを回し、中6日以上の登板間隔を空ける“ゆとりローテ”が採られている。リーグ優勝した2021年、2022年にも行われていた運用だが、2023年、2024年は頭数が揃わず、6人で回すローテーションが基本線となっていた。
ここまで開幕から10試合ですでに8投手が先発マウンドに立っている。奥川 恭伸(星稜)、吉村 貢司郎(日大豊山‐国学院大‐東芝)、高橋 奎二(龍谷大平安)、山野 太一(高川学園‐東北福祉大)、小川 泰弘(成章‐創価大)、高梨 裕稔(土気‐山梨学院大)、ピーター・ランバート、石川 雅規(秋田商‐青山学院大)の8投手だ。
“ゆとりローテ”には、故障防止の他に程よい間隔を与えることによって登板試合で最大のパフォーマンスを発揮させるという狙いがある。
開幕3連戦以降で5回を投げ切れなかった先発投手はおらず、今季初登板が4回2失点に終わった高橋は中8日で迎えた4月8日の阪神戦では8回9奪三振無失点の快投を見せた。高橋は登板間隔を空けた方がより高いパフォーマンスを発揮する傾向にあり、昨年の中6日以上空けた登板では6試合で防御率1.49だった。
また、小川やランバートなど従来の中6日で回れる投手もおり、上記で挙げた8人で故障や不調の選手が出れば、人数を減らしてローテーションを回すこともできそうだ。
二軍にはドラフト1位ルーキーの中村 優斗(諫早農‐愛知工業大)、新外国人のペドロ・アビラなど、今後ローテーションに加わってきそうな投手も控える。2025年の先発運用が吉と出るか、注目したい。