<令和6年度第77回秋季千葉県高等学校野球大会:拓大紅陵 15ー5 習志野(5回コールド)>◇28日◇3回戦◇千葉県野球場

 拓大紅陵習志野を5回コールドで下し、ベスト8進出を決めた。

 この日9番でスタメン出場した山邊 颯内野手(1年)は、3安打の活躍でチームの勝利に貢献。初回には二死満塁から8球粘って右前へ運ぶと、3回には左安を放つ。3本目は再び満塁から2点適時打となり、4点差まで迫られ、相手にいきかけた流れを呼び戻す貴重な一打となった。1年生ながら秋は3試合でスタメンを張り、この日も3安打4打点と大暴れの山邊に坂巻 展行監督も、「元々6番を打たせたり、打点も稼いでくれていた選手。この日は絶好調で期待以上の活躍をしてくれた」と手放しだった。

 山邊は父親が拓大紅陵出身で、小さな頃から憧れを持っていた。鎌ケ谷シニア時代から守備に自信を持ち、「チームとして守備が堅く、自分の持ち味を活かすためにも拓大紅陵でプレーしたいと思った」と進学を決めた。

 入学後は、内野手出身の坂巻監督から身振り手振りの指導を受けて上達を図っている。「しっかりとボールを取ってから投げることを教わったり、実践形式の練習でタイミングをうまく合わせる練習をしている」と練習を重ねて、着実に成長しているという。

 また打撃では、「長打は無く、内野と外野の間を抜く事をチーム全体で意識している」と山邊は語る。実際にこの日チームが放った15安打中、長打は初回に平山 颯大外野手(3年)が放った三塁打1本のみと、選手徹底された低く強い打球が大量得点を産んだ。山邊は下位打線でのスタメンが多いが、「一番にチャンスで回すようにしたい」と活躍を誓っていた。

 指揮官が「第一関門」と話していたベスト8進出を突破。次戦に向けて坂巻監督は、「相手投手の特徴を見極めて勝ち上がっていきたい」と上位進出を見据えている。また山邊も、「一戦一戦気を抜かずに、優勝に向かって頑張りたい」と意気込んだ。