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努力の結晶=ユニフォーム

現役時代、ほぼ毎日着用していたユニフォーム。毎日泥だけで汗がにじんだユニフォームは、まさに努力の結晶だった。

ただ決して着やすかったわけではない。汗が染みてしまうと、どうしても重たかったし、それほど動きやすさはなかった。白一色でどのメーカーでも正直同じように見えていた。今回出会ったグロッシーライトメッシュ(以下、K-19)のユニフォームを知るまでは。

今までになかった高級感と軽量感あるユニフォーム

「こんなに光沢感があるユニフォーム見たことない」

K-19に対する第一印象だ。ツヤがあるというか、高級品に出会ったような特別な感じがある。手触りも気持ちよく、素晴らしいユニフォームだと、すぐに分かった。

その点について、アパレルの企画・開発担当の羽柴翔太氏も、大事にしてきたポイントだと語る。
「球児はもちろん、野球人は光沢感がある商品に惹かれるものなので、どうやって商品に落とし込むか。その点は考えましたけど、軽さもポイントになっている商品です」

そういわれて持ち上げてみると、「こんなに軽いんですか、凄い...」と思わずこぼしてしまった。それは羽柴氏も「心配になるくらいかもしれないくらい、本当に軽いですよね」同じようだった。

「やれることは限られました」と苦労は多かったようだが、羽柴氏は強伸(ユニフォームパンツ)などと同じく、素材と縫製の2つからアプローチを仕掛けることで、商品化に結び付けた。

「目付※を落として軽くすればするほど、耐久性は落ちてしまうんです。ユニフォームパンツ同様に、ユニフォームシャツも前提として求められるのは耐久性です。そのうえで、近年は軽さも求められるようになっていている。
さらに、動きやすさも大事なポイントなので、肩が上がりやすくなるように、カッティングも工夫しました」

侍ジャパンも納得した仕上がり!

結果、およそ2年間かけてK-19が完成するわけだが、この商品には特別な思いがあったという。

「WBCの担当することが決まってから、今回のユニフォームづくりが始まったんです。なので、最初はドキドキしながらサイズを合わせに行きましたし、『選手も気に入っているかな』と想像しながら準備していました」

2023年、日本球界のみならず全国を沸かせたWBCでの侍ジャパンの活躍。このときのユニフォームを担当していたのが羽柴氏であり、今回紹介しているK-19は、WBCで侍ジャパンメンバーが着用したユニフォームズバリの生地なのだ。

長くアパレルの企画・開発を務めてきた羽柴氏は、これまでと変わらず選手たちへ提案をしながらも、丁寧に要望をヒアリング。同時にユーザーからも出ていた光沢感や軽さというポイントを落とし込むことを、大会直前まで続けた。

「ギリギリまで我々も良いものを作ろうと取り組んでいた」結果がキャンプ直前まで時間がかかったということだが、おかげで選手たちは好感触だったという。苦労した甲斐があったというわけだ。

羽柴氏は本戦こそ現地に足を運べなかったそうだが、強化試合は観戦して選手たちの姿を見た。
「我々が作ったユニフォームに、選手たちが袖を通してプレーする。それだけでもこみ上げるものがありましたし、結果的に優勝もしてくれたので、本当に感動しました。そんな侍ジャパンの思いではないですが、意思みたいなものを、K-19を着用する選手たちが感じてもらえたら嬉しいですね」

K-19は、侍ジャパンの選手たちが着用しているものと全く同じ生地だ。このキャッチコピーだけでも惹かれるものだが、高級感あふれる質感や軽量感は手に取らなければわからない。気になる選手は是非一度、お店で手に取って実感してほしい。