専大松戸vs.千葉黎明 逆転の専大松戸、総合力の千葉黎明

 今年の専大松戸はドラフト候補不在ながら粘り強く勝ち上がってきた。1回戦の東総工戦では延長10回にサヨナラ勝ち。2回戦の銚子商戦では1対4と3点ビハインドからの逆転勝ち。3回戦の東京学館浦安戦では終盤に突き放し、5対2で快勝した。準々決勝の木更津総合との大一番では、7回表に1対4とリードされたが、8回裏に逆転し、5対4で逃げ切った。リードされても粘りで逆転する試合運びは脅威だ。投手陣では右の本格派・門倉 昂大投手(1年)、140キロ近い速球を投げ込む鬼頭 智大投手(2年)、右サイドの髙橋 昊成投手(2年)が軸となる。持丸修一監督は「打たれてもストライクが取れる投手」を高く評価しており、特にサイドの髙橋を重宝している。準決勝でも継投策で戦うことになりそうだ。

 打線は速球に強いスラッガー・吉岡 伸太朗内野手(1年)が活躍を見せており、準々決勝の木更津総合戦は148キロ右腕・川端 勝利投手(2年)から3安打を放っており、速球にも強く、ポイントゲッターとして期待がかかる。前チームから出場していた左の好打者・土田 悠翔外野手(2年)、川端から3打点を記録した右打者・川島 大歩内野手(2年)とミート力が高い打者が多い。準決勝でも粘り強い戦いを見せ、3年連続の関東大会出場を達成したい。

 千葉黎明中央学院成田東海大浦安東海大市原望洋と私学4校を下してきた。県大会前の敗者復活戦では、夏ベスト4の市原中央を破っており、勢いに乗っている。

 投打ともに総合力が高く、走塁意識も高い。3番ショートの山本 大我内野手(2年)は3回戦の東海大浦安戦で5打数5安打の活躍。勢いに乗った山本は準々決勝でも4打数2安打と大当たりの巧打の遊撃手だ。

 投手陣の顔ぶれも充実している。エース左腕の米良 康太投手(2年)は130キロ後半の速球を投げ込み、今春の県大会の千葉学芸戦では完封した実績があり、今大会も安定した投球を見せている。右腕の田代 敬祐投手(2年)も130キロ後半の速球を投げ込み、先発投手として安定した働きを見せている。

 長身左腕・飯髙 聖也投手(1年)は130キロ中盤の速球、変化球を投げ分け、将来有望な逸材だ。リリーフの右サイド・岩下 竜典投手(1年)も最速135キロを誇る。

 2試合とも熱い熱戦が期待できそうだ。