藤田は自己最速の150キロを計測 未登板の坂井が復活できるか
大会前から今朝丸との2枚看板が期待された藤田琉生投手([team]東海大相模)は順調に調子を上げた。26日の練習では、19日の準々決勝の関東一戦以来の投球練習。その練習後は「調子が悪かったです。全然だめでした」と振り返ったが、27日の関西学生野球選抜の試合では最速148キロの速球を投げ込み1回無失点。「アップから体を動かすことを意識して、登板に向かいました」と語るように、自らアップに対する取り組みを変えて、パフォーマンスを改善させる意識の高さを見せた。大学代表戦では6回途中から登板し、自己最速の150キロを計測。ただ、7回に集中打を浴びて、3失点。ただ打ち取った打球がヒットになってしまい、不運なところはあった。平均球速を見ていくと、関西学生野球選抜戦が145.71キロ、大学代表戦は146.5キロとストレートは走っていた。チェンジアップ、ナックルカーブの精度も問題なかった。合宿ではリリーフ起用だったが、本来は先発タイプ。しっかりと準備すれば、球数少なく長いイニングを投げられる投手なので、救世主になってくれそう。
二刀流を担う櫻井椿稀投手(鶴岡東)は投手としては25日の近畿大戦、27日の関西学生野球連盟選抜戦の2試合に登板し、計3回無失点。130キロ前半と決して速くないが、スライダー、カーブ、チェンジアップを投げ分け、ストライク先行で投球ができる。箱山遥人捕手(健大高崎)は、「非常に器用で、どの球種でも両サイドに投げ分ける事ができる投手」と高評価する。小倉監督は「人数に限りがあるので、DHと投手を兼任できる櫻井くんは重宝しています」と信頼を寄せる。
髙尾響投手(広陵)は27日の関西学生野球選抜の試合のみ登板し、1回無失点。最速は142キロだった。髙尾は夏の甲子園が終わってからはセンバツ時の投球フォームに戻した。まだ本調子ではないが、国内合宿よりも調子を上げていけば、登板機会は増えるだろう。
坂井遼投手(関東一)は体調不良の影響で、登板がなかった。投球練習をした26日では剛速球を投げ込んでおり、受けた箱山は「140キロ後半の速球は投げていたとおもいます」と評価。まずは第1ラウンドで復帰登板をして感覚を掴んでいきながら、スーパーラウンドでセットアッパー、クローザーの役割を担える状態になれば、投手運用はもっと楽になる。坂井はアジア制覇のキーマンとなる。