2日から第13回 BFA U18アジア選手権が台湾(台北、桃園)で開幕する。U-18日本代表はオープニングラウンドで香港・スリランカ・フィリピンとの3連戦。勝ち上がれば韓国・台湾のライバルと戦うことになるだろう。
2日から第13回 BFA U18アジア選手権が台湾(台北、桃園)で開幕する。U-18日本代表はオープニングラウンドで香港・スリランカ・フィリピンとの3連戦。勝ち上がれば韓国・台湾のライバルと戦うことになるだろう。
打撃のキーマンは石塚(花咲徳栄)、髙山(健大高崎)
まず打撃面を振り返ると、3試合でチーム打率は.280、安打23本のうち長打は2本で、いずれも石塚 裕惺内野手(花咲徳栄)が放ったものだ。石塚は9打数4安打2打点を記録。140キロ台中盤の速球、切れのある変化球を投げる大学生投手に力負けせず、自分の打撃ができている対応力の高さは非凡だ。壮行試合では法政大の篠木健太郎投手の150キロのストレートを振り抜いて右中間を破る二塁打を放った。石塚は夏の甲子園終了後からマシンの速度を早めに設定して、打撃練習を行ってきた。
石塚と対戦した157キロ右腕・中村 優斗投手(愛知工業大)は「石塚選手はけっこう強く振れていて、他のピッチャーからも良いスイングで良い打球を飛ばしていたので、本当に高校生とは思えないスイング、対応していると思いました」と絶賛した。速球投手にも見極めができて、長打が打てる石塚は打撃のキーマンとなるだろう。
また、壮行試合で評価を上げたのが髙山 裕次郎内野手(健大高崎)だ。近畿大戦では無安打だったが、関西学生野球連盟戦では1安打、大学代表戦では2安打を記録。その2安打は157キロ右腕・中村、158キロ右腕・篠木から打ったものだ。髙山は「速球に逆らわず打てたのは自信になります」と胸を張った。最初は2番だったが、3番打者に昇格した。速球投手を擁する韓国、台湾相手にもキーマンとして活躍しそうだ。
智辯和歌山主砲の守備に不安
主軸打者として期待されている宇野 真仁朗内野手(早稲田実業)、花田 悠月内野手(智辯和歌山)も打撃で結果を残せるか。
宇野は甲子園敗退後からフォームの修正に取り組んだ。始動が遅く、ストレートに振り遅れたことを反省し、タイミングを早く取ることと、軸足の使い方を見直したという。最初の近畿大戦で2安打を打ったまでは良かったが、大学代表戦では大学代表投手陣の140キロ台後半に全く対応できず、3三振。慣れない一塁守備の影響もあり、打撃に集中できていないのも気になる。もう一度、自身の打撃を見直し、徐々に調子を上げることを期待したい。
花田は近畿大戦では2安打を打ったが、関西学生野球選抜戦では内野安打1本のみ。大学代表戦では無安打に終わった。スイングは非常に強く、長打が最も期待できる選手だが、気になったのは守備。速い打球に対応できず、ヒットにしてしまっている。守り勝つという面では花田の三塁起用は不安がある。韓国、台湾相手には多くの点数を望めないだけに、花田は打撃専念で指名打者起用というのもありかもしれない。
今大会、守備固めで起用されている山畑 真南斗内野手(明徳義塾)は守備陣で最も上手い。二塁、三塁、遊撃を守れて、最低限の守備ができる。ロースコア勝負の場合は、山畑を起用して守備を固めるゲームプランも考えるべきだ。