<関西学生野球連盟 令和6年度秋季リーグ戦:近畿大3-0関西大>7日◇第1節1回戦◇わかさスタジアム京都

 かつてのスーパー中学生が大学野球で活躍を見せている。3季ぶりのリーグ優勝を目指す近畿大の勝利に貢献したのが1番捕手の伊藤愛都(2年=龍谷大平安)だ。

 この日は5回表に先制の右越え2点適時三塁打を放つなど、5打数3安打2打点の活躍。守備でも8回まで出場し、北見隆侑投手(3年=乙訓)と野口練投手(3年=星稜)を好リードして無失点に抑えた。

 中学生の伊藤を取材したのは約4年半前。草津リトルシニアの主将としてリトルシニア日本選手権大会の準優勝に貢献。この時から1番捕手としてパワフルなスイングと強肩を炸裂させていた。

 卒業後は龍谷大平安に進み、主将も経験。最後の夏は京都国際に決勝で敗れ、甲子園に出場することはできなかった。

 「きつい練習を耐えて、粘り強さが身に付きました甲子園に出られなかったですけど、とても濃かったです」と高校時代を振り返る。

 近畿大に進学後は今春にリーグ戦デビューを果たし、規定打席不足ながら打率.333と活躍。「1、2番に課題があったんですけど、オープン戦の後半にこの打順にしてからハマったんです」と夏場のオープン戦でも結果を残し、開幕スタメンを勝ち取った。

 豪快なスイングは大学生になっても健在。「監督からもスイングは『ガツガツ行け』と言われています」と出塁が求められる1番打者でもしっかりとバットを振っている。

 捕手のレギュラー争いは熾烈を極めており、正捕手定着を目指す伊藤にとっても1試合1試合がアピールの場となる。「ベストナインを狙いたいです」と今季の目標を掲げる伊藤。再び脚光を浴びる秋となるか。