<関西学生野球連盟 令和6年度秋季リーグ戦 第1節3回戦:近畿大 3-2 関西大>◇2024年9月9日◇わかさスタジアム京都

 近畿大が2勝1敗で勝ち点を獲得。今年の侍ジャパン大学代表に選出された勝田成内野手(3年=関大北陽)と野口練投手(3年=星稜)が勝利に貢献した。

 まず活躍を見せたのは3番二塁でスタメン出場の勝田。1対1の同点で迎えた6回表、一死二塁から「逆らわずにしっかりレフトの方向に打てた」と外角のストレートを捉え、決勝点となる勝ち越しの左前適時打を放った。

前日までの2試合は7打数1安打と不本意な結果に終わっていたが、主将の多田優斗(4年=育英)から「バットを変えてみたらどう?」というアドバイスを受け、いつもより10g軽いバットに変えたことが功を奏した。

 3対2と1点リードの7回裏からは2番手で野口が登板。9回裏には一死、一、二塁と同点のピンチを招くもチェンジアップで二者連続三振に打ち取り、無失点で試合を締めた。

 野口は3回を投げて、1安打2四死球4奪三振で無失点。「自分のピッチング的には60点。先頭バッターを出したりしていたので。でもピンチで0に抑えられたのは良かったです」と振り返った。

 代表経験を経て、より頼もしくなった勝田と野口。光元一洋監督は「技術的なことよりも考え方などをチームに良い形で伝えようという姿勢がよく見えます」と二人を評価している。

「大学のトップの方と一緒にプレーさせて頂いて良い刺激になりました。監督、コーチから『こういう球を打った方が良いよ』などのアドバイスをもらったので、それを自分だけではなく、チーム全体として打つべき球を絞りながらやっています」と勝田は言う。

 野口も篠木健太郎投手(法政大)や中村優斗投手(愛知工業大)の姿勢から刺激を受けた。「篠木さんや中村さんはキャッチャーとコミュニケーションを取っていて、『今のボールはどうだった?』と聞いていたので、自分の投げたい理想のボールを追及して、探求心を持ってやっています」とドラフト上位候補である先輩投手の取り組み方を参考にしている。

 3年生の二人にとって、今年の代表経験は得るものが大きかった。それをチームに還元して、3季ぶりのリーグ優勝につなげるつもりだ。