29日、日本ポニーベースボール協会はブロンコ(U-13)の選考会を実施。40名近くが参加して、4時間半ほどの開催した末に、候補選手として6名を選出した。
選考会はベースランニングから始めると、投手は球速を計測しながらピッチング練習、野手は打撃練習。最後には実践練習でそれぞれアピール。選考会中は全員が真剣な面持ちでプレーしており、グラウンドには緊張感が漂っていた。
そんななかベースランニングでは一塁駆け抜けで4秒を切ってくる俊足の持ち主や、ピッチングでは110キロ前後の快速球を投げ込む剛腕が現れる度に会場がざわついた。一方で実践練習では、チームメイトを鼓舞しようと声援を送る姿が見えるなど、同年代のライバルであり、仲間たちと切磋琢磨する充実の時間となった。
実際、参加選手たちから話を聞いても、多くの刺激を受けているようだった。
「色んな地域のトップ選手しかいなかったので、アピールは難しかったのですが、様々なタイプの選手がいることを知れた。それだけでもいい経験でしたし、紅白戦の雰囲気はチームにきちんと伝えたいと思います」
「レベルの高い選手と一緒にできて良い経験になりました。同時にもっとやるべきこと、練習不足だと気付くことができました」
今後のモチベーションに結び付けることが出来ただけでも、参加した選手にとっては大きな財産だ。もちろん、代表チームが中学1年生から組まれていること自体も、選手たちの士気を高めている。
「12月にチームに入団した時から、ブロンコ代表があることを聞いていたので、今回の選考会で代表になることを目標にして練習してきました」
「入団した時からブロンコの代表になることを目指して練習をしていました。だから自分にとってはモチベーションになっていました」
通常、U-15代表しか代表選手になるチャンスしかない。一方でポニーの場合は、各学年で代表チームを編成して、国際大会に挑戦する。毎年代表入り、世界一を目指してプレーできるのは、選手たちにとってモチベーションになることは間違いない。
ましては入学したての1年生であれば、4月は新しいチーム、環境になれることで精いっぱい。先輩たちについていくことで必死になりがちな時期に、日の丸を背負うチャンスをかけてプレーできる。それだけでも今後の成長にとっては大きな収穫だ。そんなチャンスを掴んだ6選手は、今後全国各地から選ばれた候補選手たちとともに、6月2日からフィリピンでアジア大会を戦う。そこで結果を残せば、ワールドシリーズへの道が切り開く。
世界の舞台へ、まずはアジアのライバルたち相手にどんな野球を見せるのか。小さき侍たちの戦いに注目したい。