中学硬式・ポニーベースボール協会の日本一を決める、マルハンインビテーション大倉カップ第50回全日本選手権大会(以下、全日本大会)は22日、3回戦8試合が関東の各球場で行われた。

JPアセットスタジアム江戸川(江戸川区球場)では3試合が行われ、第1試合の南大阪ベースボールクラブポニーは、10対9で関メディ学院Jrポニ-に勝利した。

4回までで7対1と南大阪ベースボールクラブポニーが主導権を握る展開。しかし、5回表に関メディ学院Jrポニ-の猛追を受けて、一挙5失点。直後に1番・水野 兼吾の内野安打で1点を追加して8対6。再び突き放したものの、投手陣が踏ん張れずに6回に3失点。8対9と遂に試合をひっくり返された。

それでも7回、3番・源 遼希の犠牲フライで9対9と追いつくと、無死満塁から始まる延長9回に、先頭の1番・水野のサヨナラ打で激闘に終止符を打った。

「ストレートに絞っていた」という水野は、狙い球を迷うことなく振り抜き、試合に決着を付けた。自身に必要だと思い、連続ティーを毎日こなすなど、日々努力を積み重ねてきた成果が、発揮される形になった。

初出場ながら、ベスト8進出の快進撃を続けている南大阪ベースボールクラブポニー。延長9回、試合時間3時間以上の死闘を制しての8強入りに、主将・内田義輝外野手も、「今までで一番いい勝ち方ができました」と興奮冷めやらぬ表情で、勝利の味を改めてかみしめていた。今大会の直前までチームが1つにまとまらず、内田主将は苦労を重ねてきたという。

その姿を見てきたからこそ、指揮官の倭 慎太郎監督は「一時は控え選手に回ることがありましたけど、主将としてよく頑張っている」と目を細めながら主将の働きを高く評価している。ただ、日本一までは残り3勝であり、まだゴールではない。この勝利をきっかけに、さらに勢いに乗れるか。準々決勝以降の戦いからも目が離せない。

第2試合ではポニー江東タイヨーが、5対0で北斗ポニーに勝利。先発した藤本 健豊が自身初となる完封勝利の好投を見せて、ベスト8入りに貢献。武器であるカーブを駆使して、7回被安打4、無四死球の快投で北斗ポニーにホームを踏ませなかった。

第3試合では市原ポニーが、8対2で埼北ポニーに勝利。初回から2点を先制すると、4回には4番・齋藤 蓮士の適時打などで3点を追加して5対1。7回にもダメ押しの3点を追加するなど、終始リードを保ったままベスト8入りを果たした。

その他の球場では、ポニ-博多南シャ-クスが13対9と打撃戦の末に、関メディドリ-ムスポニ-に勝利。さらに兵庫神戸ポニ-ベ-スボ-ルクラブが5対2でポニー嘉麻ボ-イズに勝利した。

23日は準々決勝、そして準決勝が行われる。