目次

[1]二度の習志野戦の敗戦を糧にして
[2]そして夏ではどこも寄せ付けない投手へ成長


 2020年度でプロに進まなかった高校生投手で実力ナンバーワンと目されるのが木更津総合の最速149キロ右腕・篠木 健太郎だろう。今年の千葉独自大会では30イニングを投げ、自責点2、防御率0.64、34奪三振、K/BB8.5と圧倒的な投球で頂点に立った。法政大進学が決まった篠木のこれまでの軌跡を振り返っていく。

二度の習志野戦の敗戦を糧にして


 館林ボーイズ時代から評判の逸材だった篠木。完成度の高い投球フォームから繰り出す伸びのある快速球に、強豪校から注目される存在となった。そんな篠木が木更津総合進学を決めた理由として、中学時代、オール5だった篠木は早くから東京六大学でプレーしたい思いが強かった。さらに木更津総合は東北楽天1位の早川 隆久(早稲田大)をはじめとして有力選手の東京六大学進学に強く、考えが一致したということで、進学が決もまった。

 篠木の才能は入学してからも際立っていた。篠木と同じく法政大に入学する吉鶴は打撃練習で篠木の登板の際、打席に立ち、ボールの伸びに驚かされたという。

 「速さはもちろんですが、ボールの伸びもすごくて、全く当たらなかったですね。変化球の精度も」と振り返る。

 そして1年春からベンチ入りし、1年夏から甲子園を経験。更に2年春には最速146キロまでスピードアップし、東海大相模相手に好投を演じ、篠木の能力の高さは際立っていた。

 2016年から続く4年続けての夏の甲子園を狙ったが、準決勝で宿敵の習志野と対戦し、惜しくも敗退。篠木は「春と比べると調子は落ちていたかなと思います」

 と語るように、確かにボールの勢いはあまりなかった。春では140キロ~145キロが当たり前のように出ていたが、夏では130キロ後半。習志野戦では145,6キロぐらいは出ていたものの、安定感がない。

 秋の大会に備えて、篠木は夏休み期間中、ペースを落とし、肩を休ませつつ調整を行った。秋の段階ではさらにパワーアップを遂げていた。

 千葉明徳戦では8.2回を投げ、9奪三振、2失点の好投を見せ、さらに最速146キロ・平均球速は141.33キロを高校2年秋の時点で、破格の球速を叩き出した。篠木はこの時点で本調子はなかったと振り返る。しかし徐々に調子を上げていき、準々決勝の中央学院戦では、「コントロールを意識して投げました」と語るように、ストレートは140キロ前半にとどめ、店舗よく投げて、強力打線を打たせて取る投球を実践し、1安打完封勝利を上げた。

 

 また準決勝の習志野戦と対戦したが、7回途中で4失点を喫し、降板。さらにサヨナラ負けを喫した。篠木は習志野戦の悔いについてこう語る。

「自分が降板した回に複数失点してしまい、勝ちたいという気持ちが焦りになってしまい、自分のことをコントロールできず、詰めの甘さにつながったと思います」