9月に入り、プロ志望届提出者が解禁されてきている。その中で、今年の高校生を代表する外野手なのが、昌平吉野 創士ではないだろうか。高校通算56本塁打のスラッガー、俊足、強肩の大型外野手として注目を浴びてきた。そんな吉野の魅力に迫りつつ、この1年の取り組み、そしてプロ志望を決め、改めて思いについて聞きたい。


相手が強いほど燃えるタイプ


 吉野の成績を振り返ると同世代の外野手の中でもずば抜けている。1年春から公式戦に出場し、1年夏はいきなり2本塁打。2年生になって、厳しいマークを受けながらも結果を残し続けている。高校2年夏には打率.409,1本塁打という好成績を残し、準優勝した。

 そして高校2年秋は大爆発し、22打数13安打、3本塁打、12打点、出塁率.625、規格外の成績を残し、県大会初優勝に貢献した。

3年春 打率.357、2本塁打、4打点
3年夏 打率.292、1本塁打、4打点

 公式戦通算9本塁打。高校通算56本塁打のうち、16%を公式戦で打っており、公式戦11本塁打の智辯学園前川 右京に次ぐ本塁打数だ。

 さらに勝負強い場面を振り返ると、2年夏の浦和学院戦では、当時、プロ注目投手として話題だった美又 王寿(中大)から痛烈な二塁打、秋の大会では準々決勝、決勝戦で先制2ラン。春の県大会でも浦和学院の好投手・三奈木亜星から2ランと、今年の昌平の勝ち上がりを支えていた。

 この1年、吉野はチームのためにどれだけ打てるかにこだわっていた。この春の浦和学院戦で本塁打を打った時、どんな心境で打席に立っていたのか?

 「相手投手(三奈木投手)も良かったですし。対戦はワクワクしていました。
初球、真っ直ぐがきたので、次、変化球と思ったら狙い通りきたので、上手く打つことができました」

 吉野自身、大事な試合ほど燃えると思っている。
 「関東、甲子園がかかった試合。良いチームと戦うほど気持ちのギアを1つでも高めるので、集中力がなおさら高まっています」

 ピンチの場面でも、ひるまずにポジティブな心境で打席に立てている。ここで打てば目立つという場面の一打で、ますます注目度が高まっていく。春の県大会では2打席連続の申告敬遠も経験した。厳しいマークを受け、なかなか結果が出ず、練習試合でも結果が出ない時が続く。

 「以前と比べて、厳しい攻めがきているのは実感していました。その時、黒坂監督から打てない時は我慢できるかだと言われているので、我慢しつつ、チームでできることを心がけていました」

 迎えた最後の夏では、5回戦の武南戦で本塁打を放つ。
 「今年の夏はいろんなプレッシャーもあり、さらに(1試合ごとに)甲子園がかかった試合でもありましたので、ホームランが出たことは、良い経験になったといいますか、良い形でホームランを打てたと思います」

 独自大会を含め、2年連続で決勝進出。決勝の浦和学院戦では、3打数0安打に終わり、吉野の夏が終わった。

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