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卒業生
青山 大紀

青山 大紀(智辯学園)

都道府県:
高校:
学年:
2013 年卒
ポジション:
投手
投打:
右/左
身長:
181 cm
体重:
78 kg
データ最終更新日:2012年9月25日

寸評

 昨年は最速146キロのストレートと落差のあるフォークのコンビネーションで横浜打線を封じ込んだ青山 大紀。2年生にしては完成度の高い投球から今年のドラフト候補と期待をかけられた。だが選抜では秋の故障の影響もあったのか、小ぢんまりした投球に終始した。今年は夏へかけて再び状態を取り戻すことが出来るか。

(ストレート)
 ストレートは常時130キロ後半~143キロ。早鞆戦では余計な力みが抜けていて、手元まで切れのあるストレートを投げていた。ストレートを低めに集めることは出来ており、大きく崩れることはないし、制球を乱して、野手のリズムを悪くすることもない。

 ただ球威に物足りなさがあり、ドラフト上位候補とは言い難い内容。もう少し打者を圧倒するようなストレートが欲しい。プロに行く投手は打者を圧倒出来るストレートを狙った所へ投げられるコントロールがあって初めて道が切り開かれる。どちらかが足りないでは物足りない。彼は高校生としてコントロールは纏まっているが、ストレートのレベルアップを望みたい。

(変化球)
 変化球はフォーク、スライダー、カーブ。特に良いのはフォーク。打者の近くで落ちて空振りを奪えるので、本人なりに計算を立てて使うことが出来ている。早鞆戦では5回までほぼストレート。6回からフォークを使い始め、宮崎竜之介にフォークを投げて空振り三振に討ち取るなど、展開を見て、得意球を使う頭脳がある。スライダーのキレは平均的。カーブは使う頻度は低いが、余裕があるときに使っていきたい。

 やはり場数を踏んでいる投手ということもあって、ピッチングの組み立てが出来る投手であり、速い球を投げるだけの投手と比べると実戦的だ。ただ打者のレベルが格段に上がるプロの舞台では今のように主体的にピッチングが出来るかといったら難しいであろう。

 1.2秒前後のクイック、軽快なフィールディング、牽制と投球以外の技術は問題ない。あとはストレートをレベルアップさせていくだけだ。
(投球フォーム)
 彼の投球フォームはステップ幅が狭く、やや開きの早いフォームである。以前よりも若干開きが早くなる時があり、打者から振り抜かれることが多い。140キロ前後の速球が振り抜かれるのは、球威不足は勿論、打者にとってはそれほど苦にしないフォームも影響を及ぼしている。昨年よりもスケールダウンした投球を見て、投手としては難しいと思っていた。だがじっくりとフォームを観察すると、まだ投手として可能性を残している


 お尻から先行するヒップファーストではない。フォークを多投する傾向にあり、肩、肘の負担の大きさが懸念材料。ストレートが走らない為にフォークで凌ぐ投球を続けるのならば、ストレートが元の状態にまで仕上がるまでは投げさせないほうがいいかもしれない。

 ステップ幅が狭いが、軸足の使い方は以前よりも良くなって、前は軸足に体重が乗らないまま投げてしまい、ボールが抜けることが多くなっていたが、軸足に体重を乗せることを意識して、右足のプレートを押さえ付けが前よりも良くなったことで、低めに集めることが出来るようになっている。

 軸足に体重が乗らず、立ち投げのままであったら、制球が不安定になり、もっと投球内容はもっと悪化していただろう。崩れないようで、崩れなかったのは軸足の粘りにあったと思う。

(野手)
 野手として可能性を見出す球団は多い。鮮やかに流し返すバットコントロール、反転した体勢からシャープな送球を見せる身のこなしの良さ、塁間4.00秒前後で駆け抜ける俊足。身体能力の高さはまさにアスリート級で、動作の鋭さから野手に転向させたいと思う球団もあるはずだ。

 昨年から打撃フォームが大きく変わった点はない。オープンスタンス気味に構える。感覚的なモノになってしまうが、以前より腰が入らない構えになっていて、鋭さを感じない。隙のない構えをしていたが、選抜の彼からはそれが感じられなかった。

投手の重心が沈みこんだところから始動を仕掛けていく。仕掛けが遅く、捕手寄りのポイントで打ち返す点は変わりない。早鞆戦では外角高めの直球を捉えて左前安打を決めたが、その後は目に突く当たりはなかった。


 インコースの捌きは苦手にしており、インハイの速球に詰まらされていた。捕手寄りのポイントで捉えていくので、木製バットに置き換えた時に強い打球を打つのが難しいフォームであり、またインパクト時に首をひねるので、ずれやすい。

 野手として可能性を見出す球団もあるかもしれないが、野手としてモノになるのも時間がかかるだろう。投打ともに大きな成長は見られず、停滞気味だ。

将来の可能性

 投打ともに夏まで経過を見ることに判断。不調の原因は昨秋に痛めた故障の影響が及ぼしているのではないだろうか。夏まで状態が改善されて、ストレートが春よりも格段にレベルアップした投球内容を示すことが出来れば、投手・青山として推すが、現時点では野手・青山にシフトをしなければならないだろう。しかし自分が思い描く投球が出来ないストレスからか、打撃にまで影響を及ぼしており、青山らしさが見えないまま終わってしまった選抜といえる。野手をやるならば、身のこなしの良さから外野手よりも内野手・青山をお勧めしたい。

 投打のパフォーマンス力の高さ、意識の高さ、野球頭の良さから高卒プロに行ける素材と見ていたが、現状のままでは高卒プロではなく、大学経由で実力を磨き直してからのプロ入りを目指す選択を取るのが現実的になるかもしれない。彼には高卒でプロに行ってもらいたい選手だが、行ける選手になれるかは夏まで様子見だ。

 まずは最後の夏、投打両面で2年夏以上を上回るパフォーマンスを見せていくか注目していきたい。

情報提供・文:2012.05.14  河嶋 宗一

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