明暗分けた終盤の無死満塁の攻防、凌いだ片倉がその直後に大爆発



8回片倉、湯地詠斗君の安打から猛攻が始まった

 東西東京の私立と都立の実力校同士の対戦で好試合が期待された。東京実は初戦で都立保谷に7対0とコールド勝ちしての進出。一方都立片倉は、組み合わせの都合で初戦がいきなりこの代表決定戦ということになった。新チームとしての公式戦を一度戦っている東京実と、これが初戦となる都立片倉。試合前のモチベーション等でも、いくらか気持ちの差はあったのではないだろうかとは思われた。

 ことに、今年も去年同様に新チームはコロナ禍で十分なチームとしての練習もこなし切れていない。チーム作りとしても最も大事な対外試合が制限されていて、なかなか思うようなチーム作りにはならなかったというのも正直なところではないだろうか。

 そうした中でも、東京実はある程度は試合をこなせたという。都立片倉も、例年実施してきた長野県や新潟県への遠征強化合宿は実施出来なかったが、予定は変更しつつも、可能な範囲で都内の学校と対外試合を20回程度はこなしてきたという。そういう意味では、実戦ということではある程度は消化できているので、初戦とはいえ、そんなに心配はしていないというのは宮本秀樹監督の試合前の思いだった。

 試合は、序盤は細かい点の取り合いという展開になった。
 都立片倉は、初回に先頭の麻野君が中前打で出ると盗塁とバントで一死三塁として、四球後、4番佐藤奏斗君の中前打で先制する。

 これに対して東京実は2回、二死走者なしから「当たれば一発を放り込む力は十分」と言われている吉田君がレフトへ柵越えソロを放って同点とする。

 しかし都立片倉もすぐに3回、松永君と湯地君の連打からチャンスを作って6番藤井君の中越二塁打で二者を帰して再びリード。それでも、追いかける東京実もその裏、平田君の右前打し、相手失策が相次いで1点差とする。こうして、試合は中盤にさしかかっていくのだが、ここからは都立片倉の2番手左腕高岡君と東京実も和田君をリリーフした2番手左腕後藤君との我慢の試合という展開になっていった。ただ、試合の流れとしては、いくらか東京実に傾きつつあるのかなという印象でもあった。