試合レポート

滑川総合vs庄和

2022.07.10

滑川総合が大量得点で初戦突破。庄和も4番渡辺に公式戦初本塁打

<第104回全国高校野球選手権埼玉大会:滑川総合13-6庄和>◇9日◇1回戦◇レジデンシャルスタジアム大宮

 第2試合は滑川総合vs庄和の試合だった。

 先攻は庄和庄和の後藤監督は選手たちに試合前「乱打戦になる」と伝えた。その予感とは裏腹に初回の攻撃は滑川総合先発の長瀬投手(3年)の前にあっけなく三者凡退に打ち取られてしまう。

 その裏、滑川総合の攻撃は真っすぐに威力がある庄和・先発宮本投手(2年)に対し、先頭の小峯(3年)がレフトへの二塁打で出塁すると2番川井(3年)が送り、3番篠澤(3年)のショートへの内野ゴロの間にテンポよく先制に成功する。

 そして再び3回滑川総合の攻撃は3番篠澤が犠飛、4番木村の内野ゴロの間に1点が入り、この回2点が入り3点をリードする。

 この直後、食らいつきたい庄和は3番関根(3年)、4番渡辺(3年)、5番上赤(2年)の3連打でチャンスを作ると死球とエラーが絡み3点を取り、同点に追いつく。

 同点に追いつかれた滑川総合は4回裏ヒットと四球で満塁にすると今日当たっている1番小峯が走者一掃の3塁打を放ち3点の勝ち越しに成功。4番の木村(3年)も適時打で続きこの回5点を追加する。

 滑川総合は5回にも3点を追加し、このままではコールドが成立してしまう庄和の攻撃はヒットや四球でランナーをためると4番渡辺。練習試合ながらも2試合連続本塁打中で打席に立ち、このチャンスで見事3ラン本塁打を放ち一矢報いた。

 この打席を渡辺は「本塁打は狙わずに後ろにつなぐ意識で打席にたった」。朝練など努力の積み重ねでうれしい公式戦初本塁打となった。

 しかしその裏滑川総合が3番篠澤の2点適時打でコールドゲームを成立させ、13-6で滑川総合が勝利を収めた。

 庄和後藤監督は「チャンスで精神的支柱の吉井が打てなかったらしょうがない。つらいことも多かった代だが今日は思い切ってやってくれた」と選手を労った。

 主将の吉井は「3年生が少なく、3年生が多いチームに憧れたこともあったが2年生が頑張ってくれた。技術はあるので頑張ってほしい」と新チームへエールを送った。

 滑川総合は主将が15人いる。それは主体的な選手を育てるためだ。そのうちの一人の小峰は「コミュニケーションを大切にしている。練習でもたくさん話し合い、今日も守備間でコミュニケーションを取りながらできていた」

 滑川総合の戸川監督は「今日は自分たちの力を出そうしようというものができていた。一戦必勝で頑張ってきたい」とコメントした。今日の試合では守備に不安を残したが、15人の主将の下主体的な選手がチームを引っ張り次戦に臨む。

(取材=編集部

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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