試合レポート

木更津総合vs敦賀気比

2018.08.11

木更津総合が敦賀気比を圧倒

木更津総合vs敦賀気比 | 高校野球ドットコム

 木更津総合野尻幸輝(3年)、敦賀気比木下元秀(2年)ともに3回まで無失点投球を見せ、試合は静かな立ち上がりとなった。野尻は130キロ台のストレートにスライダー、フォークを駆使し、敦賀気比打線に付けいる隙を与えない。一方の木下は120キロ台後半のストレートとスライダー、チェンジアップで敦賀気比打線を翻弄する。

 試合が動いたのは4回表、木更津総合は死球、四球で無死一、二塁のチャンスを作る。次打者の太田翔梧(2年)は定石通りの送りバント。この打球を敦賀気比は一塁アウトを狙うが、セーフとなり無死満塁。つづく神山竜之介(3年)の放った打球は中堅を超えるかという大きな当たりだったが、高橋丞(3年)が追いつき捕球。しかし犠飛には十分なあたりとなり、木更津総合が1点を先制する。二死後に四球で再び満塁とするが、あと1本が出ず追加点は奪えない。

 敦賀気比は野尻に4回までノーヒットに抑えられてしまう。初ヒットは5回裏。一死から杉森圭輔(3年)が左越の二塁打を放ち、チャンスを作る。その後、二死一、三塁とチャンスを広げるも決定打は生まれない。

 ピンチを凌いだ木更津総合は6回表、一死満塁のチャンスを作ると小池柊稀(2年)が押し出しの死球で1点を追加する。つづく東智弥(3年)の打球は、前進守備を取っていた右翼をはるか越える走者一掃の適時三塁打となりさらに3点を追加。敦賀気比の木下はボールが浮きはじめ変化球を多投するも、木更津総合打線を抑えられない。その後も加点し、この回一挙6得点を挙げ7対0と大きくリードを広げる。

 その裏、敦賀気比は二死から安打と四球で一、二塁のチャンスを作ると4番・阪口竜暉(3年)が適時打を放ち1点を返す。しかし木更津総合・野尻は慌てない。次打者を冷静に打ち取り、この回を最少失点に食い止める。

 木更津総合は8回表にも3点を追加し10対1。試合は一方的な展開へ。

 8回裏、敦賀気比は先頭の岩本大輔(3年)が二塁打で出塁し反撃の糸口を掴む。次打者の黒田響生(3年)が放った一塁候補へのゆるいあたりを二塁の大曽根哲平(3年)が好捕し、飛び出していた走者は戻れず併殺となってしまう。しかし、ここから連打で再び二、三塁のチャンスを作り野尻をマウンドから引きずり下ろす。だが、代わった根本太一(2年)に杉森が打ち取られ無得点に終わってしまう。

 9回裏、敦賀気比は走者をふたり出すも無得点に終わり試合終了。木更津総合が10対1で敦賀気比に勝利している。

 最終回もマウンドに登った根本は、制球が不安定ながら最速149キロのストレートを投げるなど、今後注目を集めそうだ。

 木更津総合は9回の攻撃中6回にわたり、先頭打者が出塁し攻撃のリズムを作った。また、相手投手の制球が定まらなかった部分もあるが、全部で7個の四球を選んでいる。そのあたりの冷静さもリズムに繋がったといえそうだ。次戦以降も攻撃のリズムをどのように作っていくかが鍵となるだろう。

 勝ち上がった木更津総合は2回戦で興南(沖縄)と対戦する。

(記事=勝田 聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.08.21

湘南工大附、厚木北などが勝利!神奈川秋季高校野球地区予選最終日

2024.08.21

佐賀国スポの出場校が決定!関東一、京都国際ら甲子園4強など8校が出場

2024.08.21

智辯和歌山がコールド発進!和歌山県下高校野球新人戦

2024.08.21

東邦敗れる!来年センバツ出場は絶望的に【愛知高校野球名古屋2次予選】

2024.08.21

中央学院が初戦で敗れ、敗者復活戦へ!拓大紅陵、成田は勝利!千葉秋季高校野球予選

2024.08.19

大社のエース左腕・馬庭はベンチスタート!神村学園はエース・今村が先発!ベスト4かけた両校のスタメンを発表!【24年・夏甲子園】

2024.08.18

岡山学芸館、倉敷商、創志学園などがシード!岡山高校野球秋季地区予選組み合わせ

2024.08.15

神村学園が逆転勝ち、岡山学芸館が2戦連続0封勝利、早稲田実業がタイブレークサヨナラ勝ち、大社が107年ぶり夏2勝【24年・夏甲子園9日目】

2024.08.19

天理と智辯学園は同パートで勝ち上がれば準決勝で対戦!奈良秋季大会組み合わせ決定

2024.08.17

甲子園も大騒然!早稲田実業の「内野5人シフト」が成功!左ゴロを処理したスーパー1年生に大社の指揮官も驚愕

2024.07.27

大阪桐蔭vs履正社のライバル対決!大阪桐蔭、2年生右腕に先発マウンド託す!【スタメン】

2024.07.25

まさかの7回コールドで敗戦...滋賀大会6連覇を目指した近江が準決勝で涙【2024夏の甲子園】

2024.07.24

享栄、愛工大名電を破った名古屋たちばなの快進撃は準々決勝で終わる...名門・中京大中京に屈する

2024.07.31

甲子園を逃した“超高校級”逸材リスト 超進学校に現れた二刀流、サイクルヒットの名門校捕手、佐々木朗希二世らが聖地を踏めず

2024.07.27

まさかの5回コールド...大阪桐蔭vs履正社の宿敵対決は12得点奪った大阪桐蔭に軍配!【2024夏の甲子園】