秀岳館vs多良木
善積一気(秀岳館)
「一塁ランナーコーチをしていて、スイングしていなかったんですけど、やっと出た(本来の力)って感じです」と笑顔で語ってくれた善積は大阪・高槻第一中学出身。
中学時代は、ボーイズリーグ全国屈指の名門・オール枚方に所属し、2008年に第38回春季大会、第38選手権大会、第2回ジャイアンツカップと史上初の3連覇を達成したメンバーの一人であった。
「もともとバッティングがいい選手なので、左(投手)がきたらいこうと思っていました」と久木田監督。
台頭を期待されている右打者が一振りで決めた。
多良木も3点を追う8回に1番・前田涼の犠飛などで2点を奪い、終盤見事な追い上げをみせたが、あと一歩及ばなかった。
140キロ台のストレートをどんどん投げ込んでいた先発の元山裕司、安定感光る鈴木裕史など豊富な投手陣を誇り、攻撃のバリエーションが豊富な打撃陣が噛み合う秀岳館。今大会、1回戦、2回戦とコールドで勝ち進んできただけにこの接戦を制したことはチームにとって非常に意味ある白星であっただろう。
8年ぶりのセンバツに向け、まずは来週末、九州大会出場を懸けた大一番が待っている。
(文=PN アストロ)