試合レポート

常総学院vs桐生第一

2015.11.04

背番号10が公式戦初完封!part2

公式戦初完封!樫村雄大(常総学院)

 常総学院は4回に5番・石川大(2年)のタイムリーで1点を先制。5回にも1番・有村恒汰(2年)のタイムリーで1点を追加すると、9回には押し出し死球と途中出場の清水風馬(2年)が犠牲フライを放って突き放した。

 先発した背番号10の右腕・樫村雄大(2年)は、130キロ台後半の直球を武器に桐生第一打線を4安打に抑え公式戦初完封。15年ぶりの秋季関東大会決勝進出を決めた。

 「樫村が良く投げたなと思います。どちらかというと立ち上がりが悪い投手で、茨城県大会決勝で先発した時もスタミナ切れで後半逆転負けを喫した。今回はきちっと最後まで投げてくれてうれしく思います」と佐々木力監督は背番号10の力投を讃えた。

 樫村の投球内容を見ると、前半4回までと5回以降がまるっきり違う。4回までは3つの四死球を与え、毎回得点圏に走者を背負った。だが、「粘り強く支えてくれた」と3つのダブルプレーをとってくれた野手陣に助けられた。5回以降は直球を主体にわずか1安打1四球で得点圏に走者を進ませず、8個の三振を奪った。「三振は狙っていませんでしたが、直球には自信があった。打たせていこうと思いました」と公式戦初のシャットアウトを喜んだ。

 ここまで2試合はエース・鈴木昭汰(2年)が完投。準決勝でエースを温存するのは昨秋と同じ状況だったが、樫村の力投で敗れたところまでは同じ状況にしなかった。そして決勝は昨年敗れた木更津総合が相手に決まった。背番号10の完封を引きだしたキャッチャーの木村健太郎(2年)がナインの気持ちを代弁した。「ここまできて明日負けたら今日勝った意味がない!」

 一方、敗れた桐生第一はエース左腕の内池翔(2年)が連投。5回2失点で降板したが、レフトに回ってからホームへ矢のような送球を投げて追加点を阻止した場面があった。思わず「ヨッシャー」と叫んだエースは試合後、常総学院の鈴木らとともに12月にオーストラリアに遠征する北関東選抜チームの結団式に参加した。少しの期間だけチームメートとなるライバルから多くを吸収して、来年成長した姿を見せてほしい。


関連記事
・2015年秋季大会特設ページ

2015年秋季大会

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.04

「学校と地域に支えられて戦う」県内有数の進学校・磐田南(静岡)、“潔く”戦って最高の夏に【野球部訪問】

2024.07.04

「速さが怖かった」 センバツ4強から学んだ走塁で市立柏が千葉の上位を狙う

2024.07.04

5日に北北海道大会の抽選会!クラーク記念国際と別海が軸、接戦を勝ち抜いたチームにも勢い

2024.07.03

2度目の3連覇を目指す九州国際大付をはじめ、シードの久留米商、真颯館、沖学園も初戦に挑む、4日の福岡大会【2024夏の甲子園】

2024.07.04

5日に新潟大会が開幕!帝京長岡と日本文理の対戦相手が決まる【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.28

スコアラーが8ヵ月後エースに急成長! オリドラ2ルーキーを輩出した聖カタリナ学園(愛媛)に今年も190cm大型投手が現れる!

2024.06.30

突然の病で右半身が麻痺した「天才野球少年」が迎える最後の夏 あきらめなかった甲子園出場の夢、「代打の一打席でもいいから……」

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!