試合レポート

徳之島vs志布志

2017.03.29

徳之島バッテリー、ピンチを気迫でしのぐ!

徳之島vs志布志 | 高校野球ドットコム

澤村(徳之島)

 志布志は初回、3番・髙橋孔志(3年)のセンターオーバー三塁打、4番・岡元陸(2年)の犠牲フライで2点を先取する。

徳之島は3回、連打で好機を作り、3番・澤村洋飛(3年)のセンターオーバー二塁打、4番・太良優伸(2年)のセンター前タイムリーで3点を挙げて逆転に成功した。

 4回には3番・澤村の走者一掃センターオーバー三塁打で2点を加えて主導権を握った。7回には7番・加幸真(2年)の犠牲フライで6点目を挙げた。

8回、志布志は相手の守備の乱れを突いてチャンスを作り、5番・山本克海(3年)のセンター前タイムリーなどで3点を挙げて1点差に詰め寄る。
9回からリリーフしたエース澤村が無失点で切り抜けて、徳之島が1点差で競り勝った。

 徳之島・田村正和監督が大会前掲げた「自立」には程遠い内容だったが、1点差で逃げ切り2季連続16強入りを果たした。

 初回一死満塁の好機を、併殺で生かせず、先に2点を先取された。3、4回と上位打線が奮起し、3番・澤村、4番・太良のタイムリーで計5点を挙げて逆転したが、重盗や三盗を失敗するなど、再三好機も拙攻続きで畳みかけられなかった。8回には守備のミスの連鎖反応が続き、1点差まで詰め寄られた。
 「試合前のシートノックから入りの準備ができていなかった」と田村監督。24日の初戦の後3日間、転勤の準備などで帰島し、チームを離れていた。そんな時だからこそ、自分たちであらゆる準備をして試合に臨まなければならなかったが、それができていなかった。

 反省の多い内容だったが「最後のピンチをバッテリーがしのいだことは大きい」と田村監督。3、4番として打ったこと以上に、9回1イニングを無失点で切り抜けたことをたたえていた。

 8回裏、1点差に詰め寄られ、流れは志布志にあった。9回、粘りの投球を続けた仁礼尚人(2年)に代わって、エース澤村がマウンドに立つ。「いつも通りの自分の投球を心掛けた」つもりだったが、ボールが先行し一死から四球、暴投でピンチを招く。それでも「周りが見えていて、最後までよく踏ん張ってくれた」(捕手・太良)と後続を絶ち、1点差を守り切った。

 緊張し、明らかな準備不足のマウンドだったが澤村は「負けたくない」気持ちを前面に出して切り抜けた。その経験こそが、今大会だけでなく、夏にもつながると田村監督は確信していた。

(文=政純一郎

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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