試合レポート

桐蔭学園vs佐野日大

2018.10.23

手堅い試合運びは強い桐蔭学園そのもの!24年ぶりの4強入りを決める!

桐蔭学園vs佐野日大 | 高校野球ドットコム
4安打を放った菅野 秀斗(山梨学院)

 1回戦の常総学院戦では主将・森敬斗(2年)の逆転サヨナラ満塁本塁打で勝利した桐蔭学園。その勢いは準々決勝でも持続していた。

 試合は3回表、一死一、三塁のチャンスで迎えるは森。森は中犠飛で1点を先制すると、4回表、無死一、三塁の場面で、7番馬場 愛己(2年)の右前適時打で1点追加。さらに伊禮海斗(2年)が絶妙なスクイズ。これで3点目。その後、内野ゴロで1点を追加し、5回表には4番上川 航平(2年)が右越え二塁打、5番神田 一汰(1年)の犠打で一死三塁とすると、6番川久保 瞭太(1年)の適時打で、5対0。佐野日大のエース・松倉亮太(2年)はここで降板。外角付近に集まりすぎていたところはあったが、しっかりとコンタクトできていて、バント、盗塁と小技がどんどん決まり、完全に桐蔭学園のペースとなっていた。

 先発の伊禮は125キロ~130キロ前後の速球、スライダー、カーブ、チェンジアップを低めに集めるピッチングで、5回裏に1点を失うが、6回以降、桐蔭学園は着実に点を追加する。6回表には主将・森の適時二塁打、8回表にはスクイズ、9回表には森が二死満塁から一塁内野安打と8対1と点差を広げた。

 伊禮は最後までリズミカルなピッチング。そのピッチングを演出していたのは、内外野の堅い守備にある。ショートの森が三遊間に深いゴロを処理して自慢の強肩でアウトにすれば、外野へ奥深くに飛んでも落下地点に素早く到達する打球勘の良さでアウトにすることができていた。

 そして伊禮は6安打、2失点完投勝利で、平成6年の宇都宮開催で優勝した以来となる4強入りを決めた。

 桐蔭学園は無失策を記録した堅い守備。さらに、スクイズ、犠打を絡めた攻撃。機動力を絡めながら、確実な試合運びをしていく姿は強いときの「TOIN」と思わせるものだった。

 16年ぶりの選抜へ前進した内容となったが、次は習志野と対戦。駆け引きが優れた習志野との対戦はまたチーム力を高める良い機会となるはずだ。

(文・=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.01

21世紀枠でセンバツ出場経験のある豊橋工科が今年の公式戦初勝利!海陽学園は1年生右腕の力投実らず【24年夏・愛知大会】

2024.07.01

【夏の甲子園・関東地区好カード一覧】帝京と堀越、健大高崎と桐生第一が同ブロックに!東東京・群馬で大注目の序盤戦!

2024.07.01

とわの森三愛、立命館慶祥などが代表、出場16チームが出揃う【南北海道大会出場校一覧】

2024.07.02

春優勝の公立校・春日が登場、30日から順延のセンバツ出場・東海大福岡も初戦、3日の福岡大会【2024夏の甲子園】

2024.07.02

福岡大会では福岡大大濠、大牟田がコールド発進、進学校・福岡は3日がかりの勝利【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.26

【北北海道】北見支部では春全道4強の遠軽が登場、クラーク記念国際と好勝負演じた力見せる【2024夏の甲子園】

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.26

【北北海道】北見支部では春全道4強の遠軽が登場、クラーク記念国際と好勝負演じた力見せる【2024夏の甲子園】