News

生誕100年を迎えた川上哲治氏の母校・熊本工業のOBは?

2020.01.25

生誕100年を迎えた川上哲治氏の母校・熊本工業のOBは? | 高校野球ドットコム
熊本工で唯一の現役選手・山口翔

 1月も下旬になりプロ野球は今シーズンの日程が出揃った。球団によっては、各種イベントも続々と発表されている。

 そんななか、巨人は4月8日にリブワーク藤崎台球場(熊本県)にて行われる中日戦で、「川上哲治生誕100年記念」と題したイベントを開催する。この試合では選手や監督コーチ全員が、川上哲治氏の現役時代の背番号である「16」を着用するという。巨人が公式戦で同一背番号で戦うイベントを開催するのは初めてのこと。

 そんな川上氏の母校である熊本工業は昨夏の甲子園にも出場しており、昭和、平成、令和と3つの元号での出場を果たしている歴史ある学校だ。ちなみに川上氏も甲子園に出場しており2度の準優勝を経験している。その後も同校は甲子園での優勝経験こそないものの、全国的に名門校としてよく知られている。

 また、これまでに多くのプロ野球選手を輩出してきた。ドラフト制以前では川上氏とバッテリーを組んだ吉原正喜氏や巨人で寮長を務め「鬼寮長」とも呼ばれた武宮敏明氏もそう。ふたりは川上氏とともに甲子園に出場した戦友でもある。その他には大阪(現・阪神)で活躍し、現役を引退後は阪神で一軍の監督も努めた後藤次男氏も同校のOBだ。

 ドラフト制以降でも山森雅文氏、伊東勤氏、前田智徳氏、緒方耕一氏、荒木雅博氏と多くの名選手を生み出してきた。しかし、2020年シーズンにおけるNPB現役選手は山口翔(広島)ひとりしかおらず、話題になることも少なくなった。

 近年は、同じ熊本県の高校でも村上宗隆(ヤクルト)の母校である九州学院高校、国吉佑樹(DeNA)、九鬼隆平(ソフトバンク)を輩出している秀岳館高校のほうが話題に取り上げられることが多くなっている。

 今年は開幕早々の4月に川上氏のイベントが開催されることで、例年以上に注目はされるだろう。その注目を持続させるためには現役選手、すなわち山口の活躍が欠かせない。熊本県が誇る名門校がNPBの世界で再び脚光を浴びるためにも、唯一の現役選手である山口の奮闘に期待したい。

<熊本工業主なOB>
※()は最終所属
川上哲治(巨人)
吉原正喜(巨人)
武宮敏明(巨人)
後藤次男(大阪)
山森雅文(オリックス)
伊東勤(西武)
井上真二(巨人)
緒方耕一(巨人)
荒木雅博(中日)
前田智徳(広島)
塩崎真(オリックス)
藤村大介(巨人)
岩見優輝(広島)
山口翔(広島)※現役

(文=勝田 聡

関連記事
◆熊本工OBたちを一挙に振り返る⇒長きにわたり熊本県をリードしてきた熊本工のつながり!
◆唯一の現役・山口翔のインタビューを読む⇒フォームと速球のこだわりは誰にも負けない
◆球界を代表する名手・荒木雅博コーチのバントの極意を知る⇒バント成功の秘訣は『間』と『コース』

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.30

突然の病で右半身が麻痺した「天才野球少年」が迎える最後の夏 あきらめなかった甲子園出場の夢、「代打の一打席でもいいから……」

2024.06.29

北海は道内29連勝なるか、東海大札幌VS札幌日大の強豪対決も、30日に札幌支部で代表決定戦【2024夏の甲子園】

2024.06.29

昨秋3位の豊橋中央が登場、享栄破った実力見せる!30日愛知大会【2024夏の甲子園】

2024.06.29

激戦区・愛知が開幕!ノーシードから4連覇狙う愛工大名電が17得点の圧勝発進、大府、愛知産大三河も初戦を突破【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.26

【北北海道】北見支部では春全道4強の遠軽が登場、クラーク記念国際と好勝負演じた力見せる【2024夏の甲子園】

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.26

【北北海道】北見支部では春全道4強の遠軽が登場、クラーク記念国際と好勝負演じた力見せる【2024夏の甲子園】

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!