News

ヤクルトは半数以上が高校生指名だと当たりドラフト 奥川、長岡、武岡もジンクスにあやかるか?!

2020.04.09

ヤクルトは半数以上が高校生指名だと当たりドラフト 奥川、長岡、武岡もジンクスにあやかるか?! | 高校野球ドットコム
2019年ドラフト1位の奥川恭伸(写真は星稜時代)

 ヤクルトは昨年のドラフト会議で目玉のひとりである奥川恭伸星稜)に入札。3球団競合の末に、交渉権を確定させた。一時期はノースロー調整となっていたが、現在はブルペン投球も行っている。

 奥川一色だった昨年のドラフト指名選手だが、5位と6位で同じ高校生の選手を指名している。長岡秀樹八千代松陰)と武岡龍世八戸学院光星)である。

 2位から4位までは大学生の即戦力となりうる投手を指名したが、下位では将来への布石を打っていた。チームは最下位だったが、ドラフト指名選手の半数を高校生が占めたわけだ。

 ヤクルトのドラフトを振り返ってみると、分離ドラフトが終わった2008年以降で指名選手の半数以上が高校生だったのは今回が4度目。過去、高校生の指名が半数以上を占めたドラフトを振り返るといずれもチームの中心選手が誕生している。

 2008年は赤川克紀宮崎商/1位)は長く活躍をすることはできなかったものの、2011年に6勝、2012年に8勝を挙げた。八木亮祐享栄/2位)も2013年に規定投球回に到達。その後、トレードで退団となったが、替わりにやってきた近藤一樹はいまやチームに欠かせない中継ぎエースとなっている。中村悠平(福井商/3位)はチームの正捕手へと育った。

 2010年は山田哲人履正社/1位)が球界を代表する選手となったのは周知の事実。この山田だけでも大成功だが、西田明央北照/3位)も捕手・一塁をこなすサブとして地味ながら戦力となった。

 今から5年前となる2015年は廣岡大志(智弁学園/2位)が遊撃のポジションを争うまでに成長し、昨シーズンは2桁本塁打も記録した。高橋奎二龍谷大平安/3位)も一軍デビューまでに時間はかかったものの、今シーズンは先発ローテーションに入る勢いだ。

 このように高校生が半分以上を占めたドラフト会議で指名された高校生たちは、数年の時を経てチームの主力へと成長しているのである。それもひとりではなく、複数の選手が戦力となっているのは明るい材料だ。

 もちろん指名が多いことで活躍する選手が多くなるのは当然だが、毎回複数人が結果を残しているのは心強い。

 昨年のドラフトで入団した奥川、長岡、武岡もジンクスにあやかることができるだろうか。

【ヤクルトの高校生指名が半数以上だったドラフト】
※2008年以降
※育成はのぞく

<2019年/6名中3名>
1位:奥川恭伸星稜
2位:吉田大喜(日体大)
3位:杉山晃基創価大
4位:大西広樹(大商大)
5位:長岡秀樹八千代松陰
6位:武岡龍世八戸学院光星

<2015年/6名中4名>
1位:原樹理東洋大
2位:廣岡大志(智弁学園)
3位:高橋奎二龍谷大平安
4位:日隈ジュリアス高知中央
5位:山崎晃大朗(日大)
6位:渡邉大樹専大松戸

<2010年/6名中3名>
1位:山田哲人(履正社)
2位:七條祐樹(伯和ビクトリーズ)
3位:西田明央(北照)
4位:又野知弥(北照)
5位:久古健太郎(日本製紙石巻)
6位:川崎成晃(熊本Gクラークス)

<2008年/5名中4名>
1位:赤川克紀宮崎商
2位:八木亮祐享栄
3位:中村悠平福井商
4位:日高亮(日本文理大付)
5位:新田玄気パナソニック

(記事:勝田聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.18

今夏埼玉の注目野手18人! ドラフト1位級の花咲徳栄スラッガーを筆頭に浦和学院・昌平らに大型選手が揃う【埼玉注目野手リスト】

2024.06.18

今年の埼玉はプロ注目左腕2人が牽引! WBC優勝戦士の弟にも注目!夏を盛り上げる17人の好投手たち【埼玉注目投手リスト】

2024.06.18

埼玉の抽選決定!春王者の花咲徳栄は越谷東と初戦、連覇狙う浦和学院は正智深谷と対決!【2024年夏の甲子園】

2024.06.18

【宮崎】19日に抽選会!本命なき戦いか、投手の延岡学園、打の宮崎商が大会をリード<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.18

【大分】19日に抽選会!大本命の明豊に、大分舞鶴、津久見、佐伯鶴城らが迫る<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】

2024.06.16

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.14

15日に夏の甲子園抽選会!超激戦区・愛知が誇る逸材を一挙紹介!素材の宝庫・愛工大名電、中京大中京の149キロ右腕…そしてモイセエフはどこまで成長したのか?今年も全国クラスの逸材が点在!【注目選手リスト】

2024.06.13

圧倒的馬力! 鹿児島実の151キロ右腕・井上 剣也の実力を徹底分析!ライバル・神村学園を翻弄する投球術を身に付けられるか?<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.06.13

戦国千葉の組み合わせが決定!専大松戸のブロックに八千代松陰、市立柏ブロックに木更津総合、流通経済大柏と激戦ブロックが続出!【2024夏の甲子園】

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得