二松学舎大附vs東京成徳大高
二松学舎大附6回コールドで圧勝! 布施復調を感じさせる6回を被安打1の0封
二松学舎大附 布施東海
<春季東京都高校野球大会:二松学舎大附10-0東京成徳大高(6回コールド)>◇16日◇準々決勝◇スリーボンドスタジアム八王子
二松学舎大附はセンバツでの悔しい敗戦の後、コロナにより活動が止まり、ぶっつけ本番で都大会の3試合を戦ったが、準々決勝まではわずか4日ではあるが試合のない期間があり、かなりリフレッシュした感じだ。
1回戦から接戦を勝ち抜き準々決勝に進出した東京成徳大高は、秋は関東一を苦しめた須藤 竜童が先発した。1回裏二松学舎大附は2番・柴田 壮太郎が死球で出ると、すかさず二盗し、3番・瀬谷 大夢の中前安打であっさり先制した。2回表は6番・親富祖 凪人、9番・布施 東海、2番・柴田 壮太郎による3本の二塁打を足場に2点を追加する。
さらに4回裏は、7番・小林 幸男の三塁打に続き、8番・押切 康太郎の中前安打で1点を追加。押切は9番・布施の犠打、1番・藤岡 良祐の中前安打で三塁に進み、3番・瀬谷の左犠飛で生還した。
二松学舎大附の先発・布施 東海は、3回表に東京成徳大高の1番・篠原 一誠に中前安打を打たれただけで、安打を許さない。「気持ちで負けないように、しっかり腕を振りました」と言う投球には、球威があった。
6回裏二松学舎大附は9番・布施の二塁打を皮切りに、3番・瀬谷への申告敬遠を含め2四球で満塁。4番・柴田 怜英への四球で押し出し。5番・大矢 青葉の左犠飛、さらに6番・親富祖の二塁打でこの回4点。三塁に進んだ親富祖は、四球で一塁にいる7番・小林と重盗をしかけ、親富祖が生還して10―0。6回コールドが成立した。
敗れた東京成徳大高の森田正裕監督は、4回戦から準々決勝までの間の4日間について、「ここまで勝ち上がったことがなかったので、しっかり練習をさせた方がいいのか、考えましたが、コンディションを優先させました。どうするべきか、選手と話し合います」と語る。指導者の考えを一方的に押し付けるのでなく、話し合うのが森田監督のスタイルであり、そうやって力をつけてきた。準々決勝進出というのは、東京成徳大高にとって大きな一歩であることは間違いない。この一歩を夏にどう結びつけるか。須藤 竜童、坂本 渉という好投手がいるだけに、夏の戦いを期待したい。
6回を被安打1の無失点に抑えた二松学舎大附の布施は、センバツでは、「打たれてはいけない」という思いが強すぎたという。この春は、気持ちの面がさらに強くなったように感じる。二松学舎大附は準決勝で日大三と東海大菅生の勝者と対戦する。どちらが勝っても、西東京の打力のあるチームだ。どのような投球をするか、楽しみである。
(取材=大島 裕史)