News

【仙台六大学】1回戦 東北大 vs 東北工業大

2023.09.30


東北大、投手戦制しAクラス入りへ望み 原口和弥の今秋20打席目初安打が決勝打に

東北大が白熱した投手戦を制し、Aクラス(3位以内)入りへ望みをつないだ。0対0の7回、2死一、二塁の好機をつくると、7番・原口 和弥内野手(3年=県立浦和)が左中間を破る2点適時二塁打を放ち先制する。投げては先発・佐藤 昴投手(2年=仙台一)が9回4安打無失点でリーグ戦初となる完封勝利を挙げ、リードを守り切った。

7回、東北大は2死から5番・大澤 亮捕手(4年=秩父)の二塁打と6番・小林 厳捕手(4年=江戸川学園取手)の四球で一、二塁とする。続いて打席に入った原口は、試合前まで開幕から17打席連続無安打。この日の第1、2打席も凡退していた。「『ここしか点を取るところがない』というくらいのチャンスで回ってきた。今まで凡退した分、ここで打ってやる」。2ボール2ストライクから投じられた低めの直球をうまく捉え、これが殊勲打に。二塁塁上で笑顔がはじけた。

開幕から快音が聞かれず、「しんどかった」。それでも先輩たちから「打てていないことは気にするな」「前の打席のことは引きずらずに、フレッシュな気持ちで打席に入ろう」と声をかけられ、前を向き続けることができた。今秋20打席目で飛び出した待望の一本は、一本以上の価値のある安打になった。

相手先発・後藤 佑輔投手(3年=仙台育英)は東北大にとっての“天敵”。今春は2度対戦し、完投負けと完封負けを喫していた。

今秋ここまで2完投の佐藤は「1点勝負になる」ことを見込んだ上で、「内容よりも最後まで0で抑えること、相手投手より長く投げること」を目標に設定し、2週間の練習に取り組んできた。カットボールやカーブなどの変化球が冴え、持ち前の制球力も光って圧巻の完封。入念な後藤対策をして臨んだ野手陣を奮起させる、有言実行の投球だった。

「僕らは勝つしかない」(原口)、「明日も負けられない」(佐藤)。目標であるAクラス入りへ向け、東北大は連勝での勝ち点獲得が必須となる。先勝した勢いそのままに白星をつかみにいく。

(取材=川浪康太郎)

この記事の執筆者: 田中 裕毅

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.30

突然の病で右半身が麻痺した「天才野球少年」が迎える最後の夏 あきらめなかった甲子園出場の夢、「代打の一打席でもいいから……」

2024.06.29

北海は道内29連勝なるか、東海大札幌VS札幌日大の強豪対決も、30日に札幌支部で代表決定戦【2024夏の甲子園】

2024.06.29

激戦区・愛知が開幕!ノーシードから4連覇狙う愛工大名電が17得点の圧勝発進、大府、愛知産大三河も初戦を突破【2024夏の甲子園】

2024.06.29

稚内大谷と士別翔雲がともにコールド勝ちで代表決定戦へ【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.26

【北北海道】北見支部では春全道4強の遠軽が登場、クラーク記念国際と好勝負演じた力見せる【2024夏の甲子園】

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.26

【北北海道】北見支部では春全道4強の遠軽が登場、クラーク記念国際と好勝負演じた力見せる【2024夏の甲子園】

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!