【東京】関東一、「足をからめた攻撃」で日体荏原の好投手・吉田を攻略!〈秋季大会〉
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関東一・坂井遼
関東一 8番・市川、1番・飛田の足を絡めた攻撃で日体大荏原の吉田を攻略
伝統校・日体大荏原のエースで4番の吉田 健汰は、1年生の夏から公式戦で投げている。1年生の夏はナックルカーブが印象に残る投手であったが、あれから1年以上が経ち、体もがっちりしてきて球威も増している。序盤の1,2回をみた感じでは、関東一といえども、そう簡単に攻略できないように思えた。その一方で関東一の先発の坂井 遼も好投。両チーム無得点で3回表の関東一の攻撃を迎える。
この回先頭の8番・市川歩は、2ストライクになった後、ファールで3球粘り、右中間に安打を放つ。9番・坂井が送り、1番・飛田優悟の左前安打で還り、1点を先制する。得点には結びつかなかったものの、飛田は二盗もしている。
5回表も関東一は8番・市川、1番・飛田のコンビで得点を挙げる。一死後市川は右前安打で出塁し、9番・坂井が送った後、市川は三塁に盗塁する。この三盗が功を奏して、1番・飛田は遊撃手への内野安打ながら1点を追加する。飛田はまたも二盗に成功している。
関東一らしいそつのない攻撃で2点をリードしたが、関東一はスモールベースボールだけではない。6回表は3番・高橋徹平がレフト柵越えの本塁打を放った。「打ったのは真っ直ぐです。上がり過ぎかなと思いました」と高橋は語る。高橋にとって、高校通算39本目の本塁打になる。
6回裏に今度は日体大荏原が反撃を開始する。二死一塁から5番の中村逢良が二塁打を放ち二、三塁とし、6番・木村太郎の右前安打で2人が生還して1点差に迫る。さらに7番・鈴木然、8番・中馬龍之介と安打が続き、満塁になったところで関東一は坂井に代えて、エースの畠中鉄心をマウンドに送った。「経験を積ませたいということもあり、交代がワンテンポ遅れました」と関東一の米澤貴光監督は語る。畠中は9番・平塚真寛を右飛に仕留め、日体大荏原の反撃を食い止めた。
すると7回表関東一は、8番・市川の左前安打などで一死一、二塁とし、1番・飛田の二塁打で市川が生還した。さらに2番・坂本慎太郎の左前安打で2人が生還する。坂本は二盗し、3番・高橋の中飛で三塁に進んだところ、日体大荏原の中継ミスがあり坂井が生還して、この回4点を挙げた。
7回裏日体大荏原は、4番・吉田の中前適時打などで1点を返したが、9回表には飛田が本塁打を放ち、関東一が1点を追加して突き放し、8-3で関東一が日体大荏原を破った。
飛田の本塁打は練習試合を含めても2本目。今回の本塁打も「たまたまです」と言う。右投げ、左打ち。もともと右打ちだったが、兄が左打ちだったので、自分も右打ちにしたという。この秋飛田は中堅手で1番打者の役割を担う。関東一の1番・中堅手といえば、オコエ瑠偉(巨人)や大久保翔太(新潟医療福祉大)など、俊足、好守で独特の存在感を放つ選手が多いが、大久保に憧れているという飛田は、ユーチューブなどで大久保のプレーをみているという。この秋の関東一も、1番・中堅手の飛田がキーマンの1人であることは確かなようだ。
関東一は3回戦では城西大城西と対戦。今回の日体大荏原も2回戦で対戦するには、力がかなりあるチームであったが、関東一のブロックには力のあるチームが集まっており、関東一といえども、厳しい戦いが続きそうだ。