ランニングシューズは消耗品【セルフコンディションニングお役立ち情報】
スニーカーの部位の名称。ミッドソールが見えるようであれば買い換えのタイミング
体力作りのためのトレーニングやランニングを行う時は、野球のスパイクではなく、陸上での活動に適したランニングシューズを使うことと思います。皆さん、一度自分が今使っているランニングシューズの状態をチェックしてみてください。足裏のソール部分をはじめ、つま先やかかと付近、側面などがすり切れていたり、中には破れてしまっていたり…といったことはないでしょうか。見た目にほつれや破れが目立たなければ、そのまま使っている…という選手もいると思いますが、摩耗したシューズはケガのリスクが高まります。ランニングシューズを買い換えるタイミングについてまとめておきます。
●購入時期
未使用のものであっても3~4年経過したものは買い換えの対象となります。走行距離や使用頻度にかかわらず、シューズの素材自体が劣化するためです。長年未使用のままになっていたシューズは、少し履いただけでもソールがはがれたり、表面のほつれが見られたりといったことが起こりやすくなります。日常的に使っているシューズであれば、走行距離や使用頻度、ソールの劣化などによって買い換えるタイミングが変わります。
●使用頻度
複数のシューズメーカーによると、製品の多くは約1,000kmの走行を想定した耐久性を備えているとのことですが、ただ単に走行距離だけではなく、サーフェスなど路面状態、天候(雨の日や雪の日なども使用しているか等)、急激な「ストップ&ゴー」を繰り返すような使い方などによってもシューズの消耗具合は変わってきます。総走行距離が500kmを超えると買い換えのタイミングと言われていますが、これをスポーツ現場に当てはめてみると、1日3~5kmほどのランニングを100~160日繰り返すと到達する計算になります。練習のない休養日、試合日などを考慮するとだいたい半年くらいをめどに買い換えを検討してほしいということになります。
●ソールの劣化
最もわかりやすい買い換えのタイミングがソール部分の劣化です。使っているランニングシューズを裏返してみて、ソールがすり減っていたり、ソールの内側にあるミッドソールが大きく露出している場合は買い換える必要があります。またソールの左右を確認し、消耗具合にばらつきが見られるときは、偏ったフォームで走っている可能性があります。例えばかかとの外側が大きくすり減っている場合は、着地のときにかかと外側への荷重傾向が強いため、この状態でランニングを続けると、膝の外側やすねなどに大きな負担がかかりやすくなると考えられます。この他にも表面のほつれや破れ、足を入れる部分の履き口などの破損も買い換えのタイミングです。ケガを未然に防ぐためにも「ランニングシューズは消耗品」であることを理解し、適切なタイミングで買い換えるように心がけましょう。
文:西村 典子
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