新進気鋭!広島北ボーイズ 設立6年で3度の全国大会! 強さの秘訣は木製バット!
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指導者の話に耳を傾ける広島北ボーイズの選手たち
設立6年目と若いチームながら、すでに3度の全国大会出場実績を持つのが広島北ボーイズ(広島県)だ。2022年に、中学野球最高峰の大会であるジャイアンツカップ初出場を果たすと、2023年には春季全国大会に初出場。さらには2度目のジャイアンツカップ出場も果たした、まさに新進気鋭のチームである。
OBには広陵の3番打者として甲子園に出場した内海 優太選手(明治大)がおり、その他にも多くの選手たちが県内外の強豪校で活躍中だが、スピード成長の裏には実績と育成を両立する独自の取り組みがあった。
狭いグラウンドを逆手にとり木製バットを導入
チームが練習を行うのは、広島市の太田川河川敷にある川内グラウンド。2018年の設立当初から使用しているが、レフトポールまで75m、ライトポールまでは80メートルと決して広いグラウンドではない。いくら中学生と言えど、3年生にもなれば簡単にフェンスを越えて、川にボールが飛び込んでしまう。
そこで、林勝也総監督が導入を決めたのが木製バットでの打撃練習だ。
「グラウンドが狭かったことが一番の理由ですが、木製を使うメリットはたくさんあります。金属バットは芯も広く、当たれば飛ぶので誤魔化しがききますが、木製バットはしなりを利かせてしっかり振らないと飛びません。来年からは高校野球も低反発バットにもなりますし、中学生の頃からその感覚を身につけさせたいと思っています」
木製バットを使いこなすために、林総監督が選手に伝えるポイントは、バットをグリップから出してボールの内側を叩くことだ。逆方向を意識しながら、下半身主導でバットをグリップから出していくことで、自然としなりが生まれて鋭い打球になるのだという。
「ファウルになってもいいので、とにかく強くバットを振らせることを意識をさせるようにしています。中学生には同じことを何度も言わないといけないと思っていて、練習のたびに同じことを言い続けています。中学生って、体はだんだん高校生に近づいていきますが、気持ちはまだまだ幼いです。今は気付かなくても、そのうち気付いてくれたらいいなという思いで、諦めずに伝えるように心掛けています」
グラウンドは決して広くないが、室内練習場も持っており、練習量はしっかりと確保できている。毎週木曜日は室内で打撃練習を行っており、ここでも選手たちは逆方向への意識を徹底してバットを振り込んでいる。
1期生である内海 優太選手(明治大)は、広陵時代に日本代表を経験し、さらに中学3年生の弟・内海 竣太選手も強打の外野手として活躍が期待されている。その他にも多くの選手たちが県内外の強豪校で活躍しており、自慢の打撃力を発揮している。
これから「飛ばないバット」が当たり前になるにつれ、広島北ボーイズの指導がより際立ってくるかもしれない。