二塁送球タイム1秒8の好捕手・相曽 暁を擁する松山学院が初戦突破
松山学院の5番捕手・相曽 暁(3年)
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<春季愛媛県大会中予地区予選:松山学院9-3松山工>◇21日◇1回戦◇マドンナスタジアム
近年は四国アイランドリーグplus所属・愛媛マンダリンパイレーツで主将・コーチを務めた田口 大地監督の下、昨年のドラフトで巨人に育成3位指名を受けた宇都宮 葵星内野手(愛媛マンダリンパイレーツ)を輩出するなど好選手を育成している松山工と、2013年に修徳を夏甲子園出場・地元国体優勝に導いた阿保 暢彦監督が就任し、着実に県内強豪への道を歩む松山学院による中予地区予選屈指の好カードが行われた。
松山学院には4本、松山工には3本の長打が飛び出すなど、両校の冬の取り組みがよく表れたゲームの中、松山学院打線は縦スライダーに特長を持つ松山工の最速136キロ右腕・日野 柊斗(3年・180センチ65キロ)の軌道を見極め、11安打に10個の四死球を絡めて勝利を奪い取った。
一方、ディフェンス面で光ったのは阿保監督が、「球速が遅くても制球に優れて、小さく曲がる変化球が投げられる」と評価した左腕・豊田 航投手(3年)を巧みにリードした相曽 暁捕手(3年)である。178センチ78キロと均整の取れた身体で受けるピタ止めフレーミングを披露すると、5回裏には逆球のカーブで態勢を崩されながらも二塁送球ベストタイム1秒8台の強肩で二盗を阻止。5打数2安打の打棒以上に凡打でも常に全力疾走。いずれも豊かな将来性と共に好印象を抱くものであった。
普段は寡黙な阿保監督も相曽について問われると、「ウチのキャッチャーは抜群。何よりも他の選手と比べて野球に対する気持ちが違う」と称賛を惜しまなかった。
ここまでの大会・練習試合を見る限り、今年の四国地区高校野球界は各校とも捕手に悩みを抱えていることが否めない状況。そこに好捕手が台頭してくれることは松山学院、愛媛県のみならず地区全体を活性化するものになるのは間違いない。本日の地区代表決定戦は聖カタリナ学園と対戦するなど、松山学院初頂点への道のりは決して平たんではないが、成長意欲を止めない相曽 暁のプレーは間違いなくチームの起爆剤となる。
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