News

【鹿児島NHK選抜大会展望】本命・神村学園、対抗馬・鹿児島実、2強の牙城を崩すのは?

2024.05.23


正林 輝大(神村学園)、井上 剣也(鹿児島実)

【組み合わせ】鹿児島NHK選抜大会

第66回NHK旗争奪鹿児島県選抜高校野球大会は、25日から6月2日まで(準決勝前日は休養日、雨天順延)、鹿児島市の平和リース、鴨池市民両球場で行われる。開会式は25日午前9時から平和リース球場で開催され、れいめい主将の藤本 悠人内野手(3年)が選手宣誓を行う。

20チームが出場し、センバツ出場の神村学園が第1シード、今春の県大会優勝の鹿児島実が第2シード、準優勝の鹿屋農が第3シードで、4強のれいめいが第4シード、同じく4強の出水中央が第5シードとなった。

神村学園、鹿児島実の戦力は充実

夏選手権大会前の最後の県大会で、夏の「前哨戦」でもある。点数制となった夏の大会のシード権を勝ち取るためにも、直近の本大会で好成績を残すことが大事となる。

今センバツに出場し、春の九州大会準優勝の神村学園が1歩抜けている存在であるのは衆目の一致するところだろう。一方で、春の鹿児島大会を制し、九州大会4強入りを果たした鹿児島実も、潜在力は神村学園に引けをとらないものがある。この2強が頭1つ抜けている印象がある中で、他のチームがどこまで食い下がり、あるいは予想を覆すか、注目したい。

神村学園は昨夏甲子園4強メンバーが多数残り、今春センバツでも作新学院(栃木)に勝利し、大阪桐蔭(大阪)とも接戦を演じた。春の九州大会でも準優勝と、着実に経験を積み重ねている。不動の4番・正林 輝大外野手(3年)、岩下 吏玖内野手(3年)、入耒田 華月外野手(2年)、今岡 拓夢内野手(2年)ら強打者がそろう。投手陣は左腕・上川床 勇希投手(3年)が九州大会でエース番号を背負い、2年生投手陣も経験を積んだ。夏連覇に向けての死角は、今のところ見つからない。

鹿児島実は昨年秋に3回戦で敗れたが、春に結果を残して自信を取り戻した。150キロ右腕の井上 剣也投手(3年)を筆頭に、菅田 空来投手(3年)、長田 鉄生投手(3年)、菊池 匠太郎投手(3年)、西 悠太朗外野手(3年)と力のある投手がそろっており、投手陣の豪華さは神村学園をもしのぐ。低反発バットの対応に苦慮し、打線が今一つ上向いていないのが課題だが、4番・原田 颯馬内野手(3年)を筆頭に、満留 裕星内野手(3年)、下原口 仁内野手(3年)ら、力のある打者がそろっている。今季、神村学園鹿児島実の直接対決はない。両者が順当に勝ち上がれば、決勝で当たることになる。「夏の前哨戦」という意味では、ぜひ今の段階で見てみたい。

【次のページ:県準優勝の鹿屋農、れいめいなども、躍進を期待】

固定ページ: 1 2

この記事の執筆者: 政 純一郎

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.21

「10年後、日本の野球界は行きづまる」一人の野球指導者の危機感が、アマチュア球界を変える新リーグを生んだ~野球指導者・阪長友仁のビジョン前編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.6】

2024.06.21

【京都】22日に抽選会!京都外大西、京都国際が「両横綱」、龍谷大平安などが追う<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.21

【鹿児島】22日に抽選会!神村学園と鹿児島実の「頂上決戦」なるか<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.21

沖縄大会が22日開幕!八重山商工、宮古、小禄が登場、開幕戦での白星一番乗りは?【2024夏の甲子園】

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.16

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.18

今夏埼玉の注目野手18人! ドラフト1位級の花咲徳栄スラッガーを筆頭に浦和学院・昌平らに大型選手が揃う【埼玉注目野手リスト】

2024.06.19

夏の兵庫大会のヒーロー候補21人!報徳学園・今朝丸、神戸弘陵・村上の「151キロ右腕二人」が筆頭格!投打にタレント揃いの東洋大姫路にも注目

2024.06.18

激戦区・兵庫の組み合わせ決定!センバツ準V報徳学園は舞子と明石北の勝者と、3連覇狙う社、プロ注目右腕・槙野遥斗擁する須磨翔風など注目校の初戦は!?【2024年夏の甲子園】

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.25

首都2部優勝の武蔵大の新入生に浦和学院の大型左腕、左の強打者、昌平の主軸打者など埼玉の強豪校の逸材が入部!

2024.05.24

春季近畿大会注目選手17人! 智辯和歌山の大型右腕、大阪学院大高の全国トップレベル遊撃手、天理のスラッガーコンビら逸材がこぞって出場!

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.05.23

【鹿児島NHK選抜大会展望】本命・神村学園、対抗馬・鹿児島実、2強の牙城を崩すのは?