試合レポート

北越vs新潟東

2014.07.21

シード校の実力発揮! 佐藤聖完封で北越16強入り

 雨のため1日順延となったこのカードは、シード校・北越が圧倒的な強さを見せた。

 北越の先発は、背番号18の佐藤聖南(3年)。公式戦初の先発となる佐藤聖は、立ち上がりから力のあるストレートを武器に相手打者を圧倒。初回を三者三振に切って取る。

 すると打線はその裏、連続四死球と、新潟東先発の米津(3年)のワイルドピッチで得点圏にランナーを進め、3番・服部(3年)のセンター前タイムリーで2点を先制。4番・山崎(3年)もセカンド強襲ヒットで続くと、この日5番に入った田村(2年)がレフト前へ運び、1点追加。二死後、8番・津野(3年)、9番・佐藤聖、1番・加藤(3年)の連続長短打が飛び出し、一挙7得点。

 援護をもらった佐藤聖は、その後もテンポよく相手打線に的を絞らせない。
一方、新潟東・米津もランナーを出しながら粘りのピッチングを見せ、二回以降、0点に抑える。

 結局そのままスコアは動かず、最後まで力投を見せた佐藤聖が七回を完封。7対0、七回コールドで北越が勝利した。


エキサイティングプレイヤー 佐藤聖南(北越・3年・投手)

 北越にはタイプの異なる3投手がいる。大型左腕として注目を集め、投打にわたるチームの大黒柱・山﨑 嘉紀(3年)、背番号10ながら安定感抜群の橋本 幹太(3年)、140キロに迫る直球が武器の内藤悠人(3年)。緒戦、山﨑が九回を完封しているので、橋本か内藤を予想する人が多い中、この日マウンドを任されたのは、公式戦の先発経験がない佐藤聖だった。

 昨秋の大会ではベンチに入ることが出来なかった佐藤聖だが、腐らずに冬も体幹トレーニングを中心に自らの体をいじめ、間食を増やしてビルドアップ。その結果体重も増え、下半身が安定したことで、投球に安定感が出てきた。

の大会はベンチ入りが出来なかったものの、5月末の高岡向陵との練習試合では、完封勝利を収め、大きくアピール。小島監督も目を細めるナイスピッチングで、最後の夏のベンチ入りを勝ち取った。

 この日は、MAX138キロのストレートを中心に、変化球とのコンビネーションが冴え、七回、113球、3安打、13奪三振の力投。中でも特筆すべきは、6度フルカウントまでいきながら1四球と崩れなかった安定感だろう。

「(上位進出すると)山﨑にかかる負担が大きくなるので、その負担をできるだけフォローしたい」。大会前、そんなコメントを残していた彼への期待は、今日の活躍でますます高まるばかり。佐藤聖の最後の夏はまだまだ続く。

(文=町井敬史

【僕らの熱い夏2014 第63回】北越高等学校(新潟)
自分達の力を最大限に発揮して、歴史に残るような試合をしたいと思います。そして優勝して、どこよりも長い夏にしたいです!

【野球部訪問:第84回 北越高等学校(新潟)】

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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