東海大札幌を支える異色のマネージャー、その姿は“ほとんどキャプテン”!【野球部訪問】
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高橋琉我マネージャー(東海大札幌)
10年ぶりの夏の甲子園を目指す東海大札幌。大脇英徳監督に今年のチームについて伺っていると、
「今年はマネージャーの高橋琉我がいいよ」ときっぱりとした口調で答えてくれた。
高橋琉我は、札幌にあるピースベースボールクラブで中学2年生まで選手としてグランドで汗を流していた。ピースベースボールクラブは野球技術だけでなく人間教育を大前提に指導をしているチームだ。
高橋は中学2年生の時にケガで野球を断念した。それでも、クラブの高山基樹監督は高橋をキャプテンに指名したのだった。高山監督は、
「高橋はどんな人にも臆せずに物が言える。高橋をキャプテンにすることは、コーチも含めてみんな賛成でした」と当時を振り返る。
キャプテンになったことで高橋は、「これは野球を続けるしかないと思いました」と語る。キャプテンシーのあるマネージャー誕生のきっかけだった。
高校進学を考えた高橋は、母が東海大札幌(当時は東海大四)卒業生ということもあり、同校に進学を決意し、野球部の門をたたくことになった。
高橋は現在の役割についてこう話す。
「マネージャー業はもちろんですが、学生コーチというかキャプテンに近い存在での役割もあります。選手に近い感じのマネージャーです」
ノックバットを持ち、ノックをしながら選手を鼓舞することもある。そんな高橋を大脇監督は、
「高橋はみんなのことを考えて動けます。朝から晩までみんなのことを考えて動いています。弱っている人間には元気づける言葉を掛けるし、少し鼻が高くなっていそうだと感じたら、謙虚にさせるような言葉がけができます」
と全幅の信頼をおく。
高橋に、マネージャーになって最も心に残っていることを聞くと、
「奄美大島・鹿児島遠征です。遠征中の10日間、選手と一緒に汗を流しながら本気で過ごせたことは一番の思い出です」と話してくれた。
根っからの野球好きは、選手のそばで汗を流し、成長を見られることが一番の思い出なのだろう。高橋は言う。
「夏はこの仲間で日本一になりたい!」
縁の下の力持ちのラストサマーはもうすぐ始まる。