試合レポート

刈谷vs一宮南

2010.07.18

2010年07月17日 豊田市運動公園野球場

刈谷vs一宮南

2010年夏の大会 第92回愛知県大会 1回戦

一覧へ戻る

刈谷・服部

進学校の195センチ2年生右腕をチェック!

この試合のお目当ては、刈谷の服部卓投手(2年)。
文武両道の進学校に現れた195センチの大型右腕で、元力士の「藤ノ川」を叔父にもつという。
中学卒業後は愛知の私学強豪校への進学も考えられた逸材だけに、シーズンごとにチェックしたい注目選手だ。

筆者は春も刈谷を観に行ったが、服部は背番号13で、マウンドには上がらなかった。
好不調の変動が大きく、不安定なのが要因のようだ。
この夏は、背番号10。
夏の初戦で、マウンド上での服部にお目にかかることができた。
フォームは、真上から投げ下ろす(上から下へ)という感じではないものの、オーバースローで球に一定の角度がある。

さて投げるボールであるが、フォークだかチェンジアップだか、縦に滑らかに沈むボールがオリジナルで「魔球」チック。低目のいいところに決まり、打者がことごとく空振りしたナイスボールだった。他に、大きく流れるスライダーもある。意外と変化球を多投していた。

ストレートは、1球、途中からグンと伸びを増したいいボールがあった。それ以外は、キレ・制球に重点を置いた125~130キロ前後と思われる(目測)シャープなストレートを投げていた。

2回表、3回表はそれぞれ2個ずつ三振をとる快投。
投げるにつれてフォームに勢いを増し、体の動きが良くなってきた。
それだけに、二塁打で出したランナーを簡単にバントで送られて、ワイルドピッチで生還を許した初回の立ち上がりが、なんとも惜しかった。この辺りに、課題のムラが出る。
また、全体的に完成度は低く、若干、評判が先行しているような面もある。

とはいえ、現時点でどうこう言えるような投手ではない。あくまで、長い目で。
そのスケールの大きさを、楽しみにしていきたい。

刈谷は、昨夏の準優勝校。私学優勢の愛知において、豊田西大府などと並び公立校の筆頭格だ。
今年のメンバーでは、勢いよくバットのヘッドが回る4番浜島佳祐のバッティングが光る。また、1番打者の重責を、1年生の鈴木富敬が担っている。

(文=尾関 雄一朗


[:addclips]

[:report_ad]

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.25

昨夏甲子園16強・北海の卒業生進路紹介!元巨人外野手の息子らが中央大、147キロ右腕は社会人へ

2024.06.25

【南北海道】函館支部では第3シードの函館西と函館大有斗が初戦に挑む【2024夏の甲子園】

2024.06.25

【南北海道】室蘭支部では、第2シード苫小牧工が代表決定戦進出を狙う【2024夏の甲子園】

2024.06.25

【南北海道】小樽支部予選が26日に開幕!8年連続代表校の北照が登場【2024夏の甲子園】

2024.06.25

【滋賀】組み合わせ決まる!近江がいきなり彦根東と対戦<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.21

【長野】22日に抽選会!上田西と東京都市大塩尻の「2強」に長野日大が続く、松商学園はノーシードからの「逆襲」へ<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在41地区が決定、長崎、高知、新潟、大分などでシードが決まる〈6月10日〉

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】