試合レポート

報徳学園vs愛工大名電

2018.08.16

小園が抑えられても勝てる!報徳学園は打線と守備がかみ合い8年ぶりのベスト8!

報徳学園vs愛工大名電 | 高校野球ドットコム

 報徳学園vs愛工大名電の一戦は、報徳学園の1番小園海斗の出塁がカギを握っていた。しかし今日の試合は小園以外の打者が奮起した。

 愛工大名電の先発は室田 祥吾(3年)。左腕から130キロ前後の速球、スライダー、チェンジアップを駆使する技巧派左腕だ。まず愛工大名電は敵失から1点を先制し、小園をチェンジアップで三振に打ち取るところまではよかった。しかし3回裏の第2打席でスライダーで空振り三振に打ち取ったが、振り逃げで出塁。ここから流れが変わった。

 小園は二盗を決め、2番村田 琉晟(3年)の左前安打で一、三塁のチャンスを作り、3番長尾 亮弥の場面で初球暴投で同点。その後、満塁から押し出し死球から勝ち越すと、二死満塁から6番堀尾 浩誠(3年)の中前適時打で4対1とした。

 4回表、愛工大名電安井太規の本塁打で1点を返すが、5回裏、報徳学園は5番糸井辰徳(3年)が左前適時打を放ち、1点を追加し、6番堀尾の犠飛、7番羽渕 達哉(3年)がセンターへ二塁打。これで7点目を入れた。

 報徳学園の先発・林 直人(2年)が好投。ゆったりとした始動から、安定した重心移動が光る好左腕。球持ちが良く、手元で切れる130キロ前半のストレートとスライダー、チェンジアップ、カーブを散らせながら強打の愛工大名電打線を7回2失点に抑えた。

 そして8回表から報徳学園は2番手・木村勇仁(3年)が愛工大名電打線を封じ、報徳学園は8年ぶりのベスト8進出を決めた。

 一方、愛工大名電は序盤の走塁ミスが響いた。また焦りがあったのか、西愛知大会で犠打0だったチームが犠打を試み失敗。普段通りの野球ができなかったことが敗因になった。だが相手の持ち味を封じ、焦らせたのは、報徳学園の林の投球と堅い守備があったからこそ。

 勝つ野球というのはどういうものなのかを存分に見せてくれた。

(記事=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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