郁文館vs都立深川
郁文館、投打で相手を圧倒して3回戦へ
台湾人の留学生4名もベンチ入りしている郁文館。都立深川相手に投打で圧倒した。
2回まで0対0だったが、3回裏、2番青山陽(3年)の中前適時打で1点を先制。その後、相手のミスで1点を追加し、台湾人留学生の6番何 恭慶の痛烈な適時打で3点目。4回裏には一死二、三塁から青山の2点適時二塁打、3番・小沢大輔(2年)の痛烈な左前安打を放ち、そして4番に座った台湾人留学生の郭家樺(3年)がレフトポール直撃のホームランで8対0と点差。
さらに何恭慶の痛烈な適時打二塁打で9対0と点差を大きく広げた。ホームランを打った郭は「なんとか点差を広げて生きたいところでしたのでつなごうと思っていました。うまく伸びてくれました」と公式戦初本塁打(高校通算6号本塁打)を振り返った。
さらに5回裏には満塁のチャンスから郭の中超え適時三塁打でサヨナラ勝ちを決めた。田中幸雄監督は「序盤から打ってくれれば。エンジンがかかるのが遅かったですね」と攻撃内容を反省。また4回無失点に抑えたエース・甲斐一馬も130キロ前後の直球、切れのあるスライダーのコンビネーションが光った。
台湾人の留学生では、何恭慶の成長も目覚ましい。最近になり、MLB中継を見て、メジャーリーガーのスイングを参考にした何恭慶の打撃フォームは縦振りを意識している。まだ高校に入って本塁打はないのだが、打球の速さは郭家樺を上回るものがあった。
敗れた都立深川は10人で戦うチームながら、守備は随所で良いプレーが見られ、エースの横田祥吾は常時120キロ前半、他の2投手も120キロ前後の速球を投げていた。強豪校だけではなく、1回戦から見ている高校野球ファンの方ならば、人数が少ない公立校で120キロを超える投手を育成するだけでも大変なのに、それも10人中、3人も投げられるのだから、この学校の選手の能力の高さが分かると思う。
横山監督はキャッチボールから常に実戦を意識して投げてきたという。それが言葉だけではなく、パフォーマンスに生きていることが理解できた。また狭いグラウンドを工夫し、後方のフライを取る練習も繰り返し、しっかりと後方のフライを捕球することができていた。確かにコールド負けしたが、羽渕亮太主将も「初戦と比べてしっかりと試合に入ることができた」と語るように、3年間の積み重ねの成果が出ていた。
(取材=河嶋 宗一)
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