Column

智辯学園高等学校 【近畿代表】

2011.11.22

第42回明治神宮野球大会 チーム紹介 智辯学園高等学校 【近畿代表】

智辯学園高等学校近畿地区・奈良初出場

チーム紹介

  • 今夏甲子園(第93回全国高校野球選手権大会)ベスト8のチームから、エースの青山や主将となった中道ら8人が残った。新チーム結成時から神宮大会出場を意識し、戦力は近畿NO1と下馬評も高かったが、県大会(2011年秋季奈良県大会)では3回戦と準々決勝で苦戦した。青山と中道に注目が集まる分、機能しきれていなかった打線。その転換期となったのが10月の山口国体(第66回おいでませ!山口国体)。これは旧チームでの戦いだったが、ここで中道を1番に据えたことで新たな一面が見えた。直後の県大会準決勝では天理のエース中谷を攻略。ライバル相手に最高の勝ち方で近畿大会(平成23年度秋季近畿地区高校野球大会)出場を決めた。
  • 近畿では準々決勝で青山と4番打者の小池がケガ。準決勝(2011年11月05日)からは小野を4番に据えるなど中軸は大きく変わったが、中道と2番の浦野だけは変えなかった。中道は近畿大会でホームラン1本を含む3打点、浦野はチームトップとなる7安打を放って苦しい状況のチームを引っ張った。
  • 準決勝では完全欠場した青山は、天理との再戦となった決勝(2011年11月06日)で1点差に詰め寄られた9回に志願して代打で出場。先頭打者としてきっちりヒットを放ち、非凡な所を見せた。初めてベンチから戦況を見つめる状況にまり学ぶことも多かったようで、「青山は、カドのあるところがあった。それが、ケガで休んだことをきっかけに、チームともコミュニケーションをとれるようになった」と小坂監督は精神的な成長を感じているようだ。
  • 攻撃中の一塁コーチは14番の平口が、三塁コーチは12番の小田原が務めている。また近畿準決勝(2011年11月05日)で初めて先発出場した上西が2試合で8打数3安打と控え選手の活躍が主力2人の穴を埋めた。
  • 守りでは山口、竹田、浦野とセンターラインは安定。キャッチャーの中道も大会を経るごとに成長が見られる。

投手紹介

  • エースの青山は直球の最速が148キロにまで伸び、カーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップ、ツーシーム、フォークを持つ。ただ近畿大会準々決勝(2011年10月30日)で右胸部に肉離れを発症し、その後の登板はなかった。寒さが増す今大会でも、投手としての出番があるかどうかは微妙な状況だ。
  • 青山に代わって投手陣の柱となるのが小野(第82回インタビュー 小野耀平選手)。直球の最速は143キロで、持ち球はカーブ、斜めスライダー、スプリット。夏の甲子園では準々決勝の作新学院2011年08月18日)で先発した経験があるが、当時から右肘痛も抱えていたという。その後、秋の県大会では登板機会を抑えてきたが、青山の状態によって近畿大会では準決勝(2011年11月05日)で先発に抜擢された。履正社を相手に4安打2失点(自責0)と好投。マウンド上で雄叫びをあげるなど、要所では気合を前面に押し出すピッチングが持ち味だ。
  • 近畿決勝(2011年11月06日)で先発した木村は右腕。「楽しく投げよう」と上がったマウンドで、天理を相手に7回まで2安打ピッチングと好投。青山と小野の陰に隠れていたが、「努力してきた」と小坂監督は讃えた。ノーワインドアップのフォームから、カーブ、スライダーにチェンジアップとフォークも合わせ持つ。
  • 右サイドハンドの豊田は県大会決勝の奈良大附属戦(2011年10月10日)で先発。他にも左腕の丸野、右の川村が投手として登録されていた。

公式戦8勝1敗

  勝ち上がり   相手
奈良県大会 2回戦 11-0 奈良
3回戦 4-3 畝傍
準々決勝 3-2 奈良高田商業
準決勝 8-0 天理
決勝 6-7 奈良大附属
近畿大会 1回戦 5-0 東大阪大柏原
準々決勝 8-4 鳥羽
準決勝 4-2 履正社
決勝 4-3 天理

近畿大会での登録選手(◎:主将)

背番号   名前 学年 身長 体重
1   青山 大紀 2 183 73
2 中道 勝士 2 170 74
3   小池 将大 2 172 79
4   山口 悠希 2 169 69
5   北阪 真規 1 175 67
6   竹田 壱哉 2 168 68
7   米田 伸太郎 2 178 73
8   浦野 純也 2 164 67
9   小野 耀平 2 178 75
10   木村 祐也 2 172 77
11   豊田 修平 1 178 73
12   小田原 大樹 2 174 70
13   上西 良輝 2 178 77
14   平口 ポール 2 173 75
15   川村 大二朗 1 184 78
16   大崎 拓也 1 181 74
17   石岡 良太郎 1 173 70
18   丸野 綾太 1 170 63
記録員 松林 勇志
監督 小坂 将商
部長 井元 康勝

決勝でのオーダー

ポジション 名前
中道 勝士
浦野 純也
米田 伸太郎
小野 耀平
上西 良輝
山口 悠希
北阪 真規
木村 祐也
竹田 壱哉

■高校別データ:智辯学園

文:松倉雄太

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.26

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.25

昨夏甲子園16強・北海の卒業生進路紹介!元巨人外野手の息子らが中央大、147キロ右腕は社会人へ

2024.06.26

【北北海道】旭川支部予選で、旭川実の151キロ右腕・田中が6回完全、11連続を含む15奪三振の快投【2024夏の甲子園】

2024.06.26

低反発バットなど関係ない!“飛距離モンスター”マーティン・キャメロン(東海大札幌) に大爆発の予感!

2024.06.26

【岩手】27日に抽選会!春6連覇の花巻東と、春準V・盛岡大附の「2強」が軸<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.26

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在41地区が決定、長崎、高知、新潟、大分などでシードが決まる〈6月10日〉

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.26

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!