鹿児島商vs横浜
福永翼投手(鹿児島商)
痛恨の6回・鹿商
鹿児島商にとっては、6回の4失点が痛かった。
1回に3番・丸田翔太郎が変化球に体勢を崩されながらも右中間に運び先制する。4回には二死から6番・吉満隆友が、風がほとんどない中でレフトスタンドに特大アーチを放った。
エース福永翼は持ち味の全力投球で、全球種を出し惜しみすることなく力投し、5回まで横浜打線を1安打に抑え2対0と優位に試合を進めていた。
流れが変わったのが6回だった。
簡単に二死をとった後、福永はスローカーブで死球を与えたところから狂い始めた。4番・高濱祐仁に2ストライクからウエストしたボールを強引にセンターへ運ばれると、四球をはさんで6番・有泉隼男、7番・佐藤佑哉にも長打を浴び、瞬く間に4点を失った。
打線は5回以降も何度か走者は出したが、横浜投手陣の継投の前に追加点を挙げることができなかった。
「走者が出たらバントで送っていろんなことを仕掛けるのがうちのスタイルだが、今日はいろんなことを試してみた。打って繋がらないと夏は勝てない場面もあるのであえて打たせた場面もあった。攻撃でも守備でもやってはいけないことをしてしまうとどういう結果になるか、それが分かっただけでも良い勉強になったと思う」と松下幸男監督は話していた。
(文＝政純一郎)
