試合レポート

東邦vs海星

2012.05.26

東邦vs海星 | 高校野球ドットコム

柴田圭君(東邦)

前半で勝負決め、存在感を示す

いくらか攻めあぐみという印象を残しつつも、東邦が14安打で7点を奪って、結果的には三重海星を圧倒した。
守っても、東邦丸山泰志君が7四球を与えるも、2失点に抑えて何とか凌いだ形になった。
5回までに11安打を放った東邦打線。5回には6番松井聖君のレフトオーバー二塁打に始まって打線が爆発。2番田中雄也君、3番柴田圭輝君の連続二塁打などで4点をあげてビッグイニングとした。

ただ、6回以降は比較的単調な攻めとなってしまい、前半までとはがらりと違う淡々とした展開になってしまった。それでも、以前の練習試合では負けた相手に対して、リベンジを果たしたという形にはなった。

さらに東邦としては、三重海星の好左腕・内橋健君を攻略したということも大きい。今年夏の愛知大会では、愛工大名電の左腕濱田達郎君という好投手がいる。夏を見据えた場合、濱田君をイメージするという意味でも、前半の活発な打線はよかったのではないだろうか。

森田泰弘監督は、「今日は県大会から少し打線も組み替えて、右、左、右、左としたのですが、棄てる球は棄てる、狙う球はしっかりと狙っていくということが徹底できていたと思います。打てなかった打者でも、狙い球は合っていたのでよかったと思います」と、攻撃に関しては思惑通りだったということを話していた。


東邦vs海星 | 高校野球ドットコム

内橋君(海星)

 しかし、8回を投げて8四球の丸山君に関しては、「あれだけ四球を出すというのは、納得いきませんね。せめて半分くらいにして欲しかった。このところは、練習試合も含めて、投手は完投できていて進めているのですが、あまりにも悪すぎました」と、不満は隠せなかった。
それでも、制球の乱れ方が抜けた感じではなくて、引っかかりすぎて低めへ外れていくということだったので、まだいいという見解でもあった。

8回の攻撃で代打を出して、9回には竹中大智君につないだのも、そんな不満の表れを示したということのようだった。

3回に無死で1点を返して、なおも1死二、三塁で一気に同点機を迎えた三重海星だったが、結局、三重海星の得点はその回の2点のみだった。
荒れ気味の丸山君に対して、いくらか狙い球を絞り切れなかったというところもあったのかもしれない。また、内橋君も序盤から東邦打線に掴まって、修正しきれなかった。

三重海星の森下晃理監督は、「内橋に関しては、いくらか県大会の疲れもあったかもしれませんが、悔しい思いもしていると思います。この大会は、夏へ向けての通過点というつもりで挑んだのですが、やはり、結果は出せるようにしないといけませんね」と、改めてあと1カ月半、夏の本番へ向けての再調整を考えていた。

(文=手束仁)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.30

突然の病で右半身が麻痺した「天才野球少年」が迎える最後の夏 あきらめなかった甲子園出場の夢、「代打の一打席でもいいから……」

2024.06.30

北海が道内29連勝!9大会連続46回目の南北海道大会出場を決める【2024夏の甲子園】

2024.06.30

【夏の甲子園・近畿地区好カード一覧】京都国際 vs.京都成章、市立和歌山vs.田辺! 初戦から激戦必至

2024.06.30

【夏の甲子園・四国地区好カード一覧】いきなりビッグ右腕対決!?徳島では阿南光と生光学園が2回戦で対戦か!?

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.26

【北北海道】北見支部では春全道4強の遠軽が登場、クラーク記念国際と好勝負演じた力見せる【2024夏の甲子園】

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.26

【北北海道】北見支部では春全道4強の遠軽が登場、クラーク記念国際と好勝負演じた力見せる【2024夏の甲子園】

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!