名古屋市工vs菊里
名古屋市工、見事に打線つながり毎回得点
毎回得点の猛攻を見せた名古屋市工が、15点を挙げて初戦を突破した。スタメンに並ぶ9人のうち8人がヒットを放ったが、ほとんどの選手がマルチヒットをマーク。打席で集中力を発揮し、打ちまくっての快勝だった。
名古屋市工の打線のつながりは見事だった。圧巻は初回の攻撃。一死後に2つの四死球で走者を出すと、4番の岡本章太郎（3年）から9番の下和田紘平（3年）まで一気の6連打。これで6点を先制し試合を決定づけた。2回表にも一死後から3連打で追加点を挙げると、犠打を挟み、下和田が前打席に続いてこの日2本目となる2点タイムリー二塁打をレフト頭上へかっ飛ばした。
名古屋市工の初回と2回表の攻撃では、4人の打者が2打席連続でヒットを放ったが、4人とも、打球の方向が1打席目と2打席目で同じだったのは興味深い。5番・新海択馬（3年）は2打席連続センター前、6番・小椋圭祐（3年）と7番・石川潤一（3年）は2打席連続ライト前といった具合だ。選手それぞれが打席での狙いを明確にし、“自分のバッティング”を心掛けた結果だろう。スイングはシャープで、各打者とも頭で思い描くイメージを体現していた。
投げては先発の勝部竜実（2年）が左打者の内角をストレートで鋭く突いた。4回に3失点したが、序盤はゼロで切り抜けた。5回裏には背番号11をつけた左腕・久保田淳希（1年）が登板し経験を積んだ。
敗れた菊里も4回裏に意地を見せた。この時点で13対0と大きくリードされていたが、コールド負けにはしまいと奮闘。先頭打者が死球で塁に出ると、3番・国枝峻（2年）がセンター前ヒットでつなぎ、4番・天野裕太（3年）がセンターへ2点タイムリー三塁打を放った。さらに6番・百瀬大軌（2年）がタイムリーで天野を返すなどよく食い下がった。結果的に5回コールドで敗れたが、肩のよい捕手・加藤輝（2年）などの2年生を中心に新チームでも頑張っていきたい。
(文=編集部)
