試合レポート

沖縄尚学vs日南学園

2013.10.28

沖縄尚学vs日南学園 | 高校野球ドットコム

本塁打を放った安里健(沖縄尚学)

復活した主砲!目が覚めるような一発を放った安里健!

 「これを機に、この大会で真の四番へとなってほしい 」と比嘉公也監督が語った眠れる大砲が、大事な初戦の初回に、目が覚めるような一発をレフトスタンドへ運んだ。
 日南学園先発の左腕横川楓薫(ふうが)の、真ん中やや内よりのチェンジアップを捉えた打球は高々と舞い上がりレフトスタンドへ。公式戦では2本目(安里)となるホームランで、沖縄尚学が最高の形で先制となる2点を挙げた。
 沖縄尚学はさらに3回の裏にも四球を選んだ砂川修赤嶺謙が犠打で送ると、3番西平大樹がレフト線を襲うタイムリーツーベースで追加点を挙げるなど、「率の高い者=好調な打者を並べた」という比嘉公也監督の思惑(この日の試合、チームのヒット数全6本を、1番から4番の4人で記録)通りに運ぶ展開となり、序盤を優位に進めた。


沖縄尚学vs日南学園 | 高校野球ドットコム

リリーフで好投した柳悠聖(日南学園)

リリーフした柳の好投と植村のタイムリーで宮崎一位の意地を見せた日南学園

 一方劣勢に立たされた日南学園は、5回に田久見大地(たくみ・だいち)の二塁打などが出るが、常時135〜139kmを計測する沖縄尚学山城大智の前に得点することが出来ない。だが8回、ライト前にヒットを放った田久見(この日は3打席2打数2安打1四球)を三塁に置いて、2番植村侑介が三遊間を破るタイムリーで1点を返す。その裏、日南学園柳悠聖は先頭の久保柊人(しゅうと)にツーベースを打たれるも、その後の送りバントを自ら処理して三塁でアウトにするなど、3回途中から登板して述べ20人の打者に対し僅か3安打しか許さないナイスピッチングを披露した。
 最終回のマウンドに登った山城は、三者凡退に抑えて散発6安打の完投。日南学園打線に対し打ち取っていく丁寧なピッチングが光った。
 「ウチが左の子(横川)に合っていたのかも」(比嘉監督)と言わしめるほどに、柳のキレに手こずった沖縄尚学。やはり、初回に先制パンチを浴びせた安里の功績が光る勝利でもあった。

日南学園   TEAM   沖縄尚学
守備位置 氏名 打順 守備位置 氏名
遊撃 前田 智也 1番 中堅 赤嶺 謙
二塁 植村 侑介 2番 右翼 久保 柊人
左翼 束元 貴郁 3番 左翼 西平 大樹
捕手 萩原 聖翔 4番 三塁 安里 健
投手 横川 楓薫 5番 一塁 上原 康汰
中堅 柎木 翔 6番 捕手 伊良部 渉太
右翼 谷川 瑛久 7番 二塁 渕上 大蔵
一塁 田久見 大地 8番 投手 山城 大智
三塁 新谷 塁 9番 遊撃 砂川 修

(文・写真:當山 雅通)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.27

慶應ボーイの学生監督が率いる慶應志木 来る夏は「現役の時よりも緊張するかもしれません」

2024.06.27

山形の組み合わせ決定!2年ぶり甲子園狙う鶴岡東は山形中央と南陽の勝者と対決<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.27

【徳島】28日に抽選会!阿南光・吉岡を攻略する高校が現れるか<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.27

【北北海道】名寄支部は「枝幸・天塩・豊富」連合がコールド勝ちで初戦突破!【2024夏の甲子園】

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.22

南北海道室蘭支部が開幕!北海道栄、苫小牧中央がコールド発進【2024夏の甲子園】

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在41地区が決定、長崎、高知、新潟、大分などでシードが決まる〈6月10日〉

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】