試合レポート

尽誠学園vs高松中央

2014.03.24

尽誠学園vs高松中央 | 高校野球ドットコム

尽誠学園2番手・中山清治(3年)

尽誠学園、高松中央の抵抗に苦しむも完封リレーで初戦突破!

 「意地」、「抵抗」。そんな言葉がこの日の高松中央にはぴったり合う。昨春四国王者の尽誠学園に対し、彼らは善く闘った。

 新2年生の先発右腕・森崎 友星は、伸びのあるストレートを思い切りよく内角に投げ込み、5回まで昨春四国王者の尽誠学園打線を無安打に封じる好投。
 6回裏には1番・中西 勝輝捕手(新3年・主将)に初安打を許すと、一死一・二塁から3番・西丸 泰史遊撃手(新3年)に右翼へ二塁打を浴びて1点を失ったが、被安打はこの2本のみ。130球6与四死球7奪三振の熱投はエースナンバーを背負うにふさわしいものだった。

 打線も5、6回を除き毎回出塁でプレッシャーをかけ続けた高松中央
 「主将の後藤 優遊撃手(3年)は三木中時代、西丸の3番手遊撃手。他にも各中学校の2番手・3番手が多い中、ここまで上がってきています。その部分ではウチらしい試合はできたと思います。ここから夏までひと踏ん張りですね」

と語る高松中央喜多 保夫監督の横で4打数無安打に終わった後藤は帽子でずっと顔を隠していたが、彼らに涙を流す権利は十分にある。

 それだけになおさら安定感が光ったのが、昨春四国大会で左腕・土肥 星也(現:大阪ガス)、右サイド・武田 浩輝(現:愛知産業大)の故障により2本柱を形成。15年ぶり3度目の優勝に大きく貢献した尽誠学園の両右腕、新納 豊(新2年)、中山 清治(新3年)だ。

 新納はツーシーム・フォークの「落ちる変化球」の使い分けが絶品で7回を4安打8奪三振。8回からマウンドに登った中山も岩隈 久志(現:シアトル・マリナーズ)の大阪近鉄時代を思わせるボールを隠すテイクバックから低めにボールを集め1安打1奪三振。
 「緊張感のある中で無失点で抑えられたことが大きい」と岡嶋 徳幸監督も評価する完封リレーは、同レベルの複数投手を備えることが必須となる夏に向けての明るい材料であろう。

 「これで打線が機能すれば」
 指揮官の目論見が現実となれば…。2年連続の春・四国頂点奪取も見えてくる。

 

(文=寺下友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.25

昨夏甲子園16強・北海の卒業生進路紹介!元巨人外野手の息子らが中央大、147キロ右腕は社会人へ

2024.06.25

【南北海道】函館支部では第3シードの函館西と函館大有斗が初戦に挑む【2024夏の甲子園】

2024.06.25

【南北海道】室蘭支部では、第2シード苫小牧工が代表決定戦進出を狙う【2024夏の甲子園】

2024.06.25

【南北海道】小樽支部予選が26日に開幕!8年連続代表校の北照が登場【2024夏の甲子園】

2024.06.25

【滋賀】組み合わせ決まる!近江がいきなり彦根東と対戦<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.21

沖縄大会が22日開幕!八重山商工、宮古、小禄が登場、開幕戦での白星一番乗りは?【2024夏の甲子園】

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在41地区が決定、長崎、高知、新潟、大分などでシードが決まる〈6月10日〉

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】