第96回全国高等学校野球選手権京都大会 展望
第96回全国高等学校野球選手権京都大会の組み合わせ抽選会が28日、京都市右京区の『京都外国語大学 森田記念講堂』で行われた。春季府大会のベスト8がシード校。今年から、シード校は確実に2回戦から登場できるようになった。まず、シード校が割り振られ、くじ引きで対戦相手が決まっていった。
それでは、ブロックごとの注目校を紹介していこう。
Aブロック センバツVの龍谷大平安の高い前評判
河合 泰聖(龍谷大平安)
Aブロックでは、選抜優勝を果たした龍谷大平安の力が群を抜いている。
秋春と京都2連覇中の龍谷大平安は投打共に充実している。1番・センターの徳本 健太朗は俊足を生かした広い守備範囲と機動力が魅力。主将で4番の河合 泰聖を中心とした打撃力は原田 英彦監督が新チーム結成時から自信を持っていたほどで、全国クラスだ。
投手陣では高橋 奎二、元氏 玲仁の2年生左腕が先発を務め、ブルペンには快速リリーバーの中田 竜次が控える充実の布陣。過去10年でも最強クラスに違いないチームは京都では無敗を誇る。初戦の嵯峨野戦で浮き足立たなければ、優勝候補ナンバーワンの前評判は揺るがない。
昨夏ベスト4の京都廣学館と、1年時から投打共に注目される佐田 梨貴人を擁する京都国際の勝者が4回戦で龍谷大平安に挑戦する展開か。春ベスト8の塔南は大江克哉、川瀬 智也の2枚看板で失点を減らし、ロースコアのゲームに持ち込み勝機をうかがいたいところだ。
Bブロック 成美に翔英と激戦区の予感
石原 丈路(福知山成美)
Bブロックは、福知山成美、京都翔英とノーシードの有力校が顔を揃えた激戦区になりそうだ。
センバツベスト8の福知山成美は好左腕・石原 丈路に次ぐ2番手以降の投手が鍵。つながりのある強力打線はいかにも福知山成美らしいが、長年チームを率いた田所 孝二監督は校長就任のため今夏限りでの退任が決まっている。3季連続の甲子園出場を果たし有終の美を飾りたい。
京都翔英は昨年の選抜を経験した中村 陽和、平垣内 寛也らが打線を引っ張るが、6月の対外試合禁止の影響がどう出るか。京都成章は飛び抜けた力を持つ選手はいないものの、まとまったチームで「打倒、平安」を合言葉に練習に励む。京都翔英と京都成章の勝者が福知山成美に挑む形になりそうだ。
エース左腕・小橋 遼太郎の粘投と4番・安井 智哉の満塁弾で春に福知山成美を破ったベスト4の立命館も上位進出を狙う。夏も投打の軸の活躍で大物食いなるか。順当に行けば準々決勝で福知山成美、京都翔英、京都成章の争いを勝ち抜いたチームと当たるだろう。
Cブロックは春準Vの立命館宇治を峰山が追走する
松本 渉(峰山)
Cブロックは、春準優勝の立命館宇治を峰山が追う。
立命館宇治のエース・山上 大輔は140キロ超の重いストレートとキレ味鋭いスライダーが武器の本格派。昨秋は府3位、今春は府準優勝の立役者となるなど、卯滝 逸夫監督からの信頼も厚い。1番・上西 良明、3番・奈良 祥平、4番・林 直哉を中心とした打線は、ミートを意識した打撃が身上。今春の府大会では、準決勝以降3試合で20点と、得点力は龍谷大平安に並ぶ。普段通りの野球が出来ればベスト8は固いはずだ。
追う1番手は秋春と2季連続ベスト8の峰山。エースで4番の松本 渉が大黒柱だ。北部公立の雄が準々決勝以降を勝ち抜くためには松本に頼りきらない全体的なレベルアップが必要。大会序盤に勢いをつけ準々決勝で立命館宇治を迎え撃ちたい。
峰山は初戦で東舞鶴と対戦し、次戦は京都共栄と、続けて北部のチームと当たることが予想され、球場はどちらも北部の[stadium]舞鶴球場[/stadium]だ。他にも[stadium]舞鶴球場[/stadium]では福知山対網野の試合が行われるなど、最も北部勢の試合が多いブロックでもある。
外大西と鳥羽のライバルがしのぎを削るDブロック
島西 大来(鳥羽)
Dブロックは、京都外大西と京都鳥羽が中心となる。
この2校は秋も春も対戦しており秋は12-0で京都外大西が勝ち、春は9-0で京都鳥羽がリベンジに成功している。
京都外大西は優勝した2010年以降、夏はベスト8からも遠ざかっておりそろそろ結果を残したいところだ。
京都鳥羽は左腕・島西 大来の出来が鍵を握る。春の近畿大会では強打を誇る智弁学園を相手に完投勝利を挙げている。昨夏準優勝のメンバー・番場 大智ら旧チームからのレギュラーの援護を期待したい。
順当に行けば京都外大西と京都鳥羽が準決勝進出をかけて争いそうだが、番狂わせがあるとすれば近年力をつけて来ている日星か。秋は福知山成美に8-11、春は龍谷大平安に4-6と善戦した。勝ち進めば4回戦で京都外大西と当たる。
ただここで挙げた京都外大西、京都鳥羽、日星の3校は日程の関係上、4回戦と準々決勝は連戦を強いられる。準決勝までは1日空くが、雨天順延が続けば休養日が無くなり最大4連戦の可能性もある。いかに消耗を抑えられるかもポイントだ。
■2014年 第96回京都大会組み合わせ表(京都府高野連HP)
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