【第97回長崎大会展望】創成館、長崎海星の2強に続く 長崎日大、清峰、長崎商の伝統校たち
今年の長崎は、NHK杯優勝の創成館、昨夏甲子園出場の長崎海星の2強に、長崎日大、長崎清峰、長崎商といった伝統校が割り込む形なのが印象的だ。ノーシードから躍進を狙う強豪校も多く、こちらも激戦が予想される大会になりそうだ。
創成館ブロックは長崎西、波佐見の公立校が脅威か
鷲﨑 淳（創成館）
秋季大会優勝、NHK杯優勝の創成館が優勝候補に挙がるだろう。特に素晴らしいのは打線で、主砲・鷲崎 淳、強打の捕手・大田 圭輔、好打者・嶋田 力也などアベレージヒッターが揃い、隙がない。そして内野守備は堅実で、失点を計算できる布陣で、洗練された好チームだ。初戦は西彼杵と北松西の勝者と対戦する。
また強豪・鎮西学院と伝統的に強打者を育てる瓊浦の対決も注目だ。このブロックには、2年生4番の井崎光次郎がチームを引っ張る長崎西も注目だ。
さらに春ベスト8の諫早は壱岐と対戦。同ブロックには昨秋ベスト8の波佐見が登場。守備力の高さが光る遊撃手・内川 元気、二塁手の福田 恵祐の二遊間コンビに注目だ。
長崎日大、長崎商の伝統校が集うブロックは激戦が予想される
長崎南山は、好投手・梅田 幸河の活躍により春の県大会ベスト4。同ブロックの長崎日大では大瀬良 大地投手（現・広島東洋カープ）の弟である大瀬良 優人が注目だ。大瀬良も兄同様、威力ある速球を投げ込む投手。お互い勝ち抜けば対決は2回戦で実現するが、大会序盤の見所といえるだろう。
同ブロックでシードの伝統校・長崎商は、小柄ながらパンチ力溢れる打撃を見せ、俊足でもある遊撃手・山川 晃汰が軸となりチームを引っ張る。初戦は松浦と伝統校・島原中央の勝者と、どちらが勝ち上がっても好ゲームが期待できそうだ。
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佐世保実ブロックは、ノーシードの島原農が脅威となるか
春優勝の佐世保実はエース・松本 大晟がしっかりとゲームメイクできる投手で、打線は1年夏からベンチ入りの池田 盛一、パンチ力ある打撃が持ち味の遊撃手・中野 奨公など攻守にバランスが取れた好チーム。初戦は、川棚と五島の勝者と対戦。
同じくシードの春ベスト8の長崎清峰は強打の三塁手・永吉 敦智などパワフルな選手が揃う。初戦は島原農と五島海陽の勝者と対戦予定。島原農はエース・柴﨑 康平が140キロ台の速球を投げ込む右腕に成長。さらに打者として能力も高く、まさに投打の柱だ。ポテンシャルが高い選手が多く、昨春の九州大会4強で軌道に乗ってきたチームである。
2年連続の甲子園出場を狙う長崎海星は攻守に隙が無いチームを作れるか
平湯 蒼藍（海星）
2年連続の夏の甲子園を目指す長崎海星は、140キロ右腕・石場 匠、スラッガー・平湯 蒼藍、抜群のフィールディングを誇る高山 凌など甲子園経験者が多く揃い、個々の能力の高さは、長崎県屈指。さらに攻守を突き詰めて、隙のないチームを作っていきたい。初戦は、諫早農と佐世保高専の勝者と対戦する。昨秋ベスト8の九州文化学園は、長崎南と対馬の勝者と対戦する。今春ベスト8の長崎北は島原翔南の勝者と対戦する。
長崎大会は、7月10日に開幕。開幕戦は西彼杵と北松西のカードとなっており、順調にいけば、7月26日に決勝戦を迎える。有力校が多く登場し、激戦が予想される長崎を制するのはどの学校か。今から目が離せない。
（文＝河嶋 宗一）
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