門真なみはやvs豊島
積極的なスイングが目立つ門真なみはやが打撃戦を制す
公立校同士の対戦でどちらも初戦、両軍合わせて30安打19得点とスコア上では荒れた試合に見えるが、中身は無失策の引き締まった打撃戦。2回に6得点を挙げた門真なみはやがそのまま押し切った。
門真なみはやは2回、先頭の5番・今津 一星(2年)が緩い球をしっかり叩いてレフト前ヒットで出塁すると、続く徳永 詞也(3年)がバスターエンドランを決める。無死一、三塁とするとこれがビッグイニングの始まりだった。打順は下位打線に向かっていったが、安達 諒(3年)、陰山 友貴(3年)、大賀 咲也(3年)もヒットで続く。
打順がトップに返ると第1打席は変化球を打たされ凡退していた1番・キャプテンの岡山 幸介(3年)が今度はきっちり叩いて左中間を破る2点タイムリースリーベースを放つ。さらに初回は変化球を捉え切れずライトフライを打ち上げた2番・岩永 裕志(3年)も強い当たりのライト前ヒット。先頭からの7連打で6得点、この時点で仕掛けたエンドランはすでに6回。1年生ながら先発に抜擢された豊島の上中隆生をマウンドから降ろした後も、エース番号をつけた高野 大輝(2年)に対してエンドラン2回と攻撃の手を緩めなかった。
大量ビハインドを追う形となった豊島はその裏、石田 智也(3年)、與那覇 海成(3年)の連打でチャンスを作ると北村 康也(3年)のタイムリーと佐藤 敦輝(3年)のセーフティスクイズですぐさま2点を返す。
それでも門真なみはや打線の勢いは衰えず、3回先頭の安達は3ボールから強振しセンター後方を襲うスリーベースヒット。続く陰山も積極的な初球攻撃でレフト前タイムリーを放ち加点。中軸に打順が回った4回にも犠牲フライとタイムリーツーベースで2点を加えた。
強力打線が大量9得点を挙げると5回からは先発の陰山がセンターに回り、センターを守っていた背番号1の藤本 央(3年)がマウンドへ。素直な球筋の左腕が2イニングを1失点で抑えると打線は7回にもつながり先頭の徳永から4連打。打順に関係なく積極的な姿勢と力強いスイングが光りダメ押しには十分過ぎる4得点を挙げた。試合全体を見ても仕掛けたエンドランはトータル10回以上、打者36人中25人がファーストストライクをスイング。詰まった当たりでもしっかりスイングしているため外野手が判断を誤りヒットにしてしまう場面も見られた。
追い詰められた豊島も7回、山内 駿(2年)、井原 淳(3年)、キャプテン・小田 慎也(3年)の3連打などで3点を返したがいい当たりが正面を突くなどの不運もあり反撃もそこまで。7回で11安打を放ち6得点を挙げたが、19安打13得点の門真なみはやに及ばなかった。
(文=小中 翔太)
関連記事
・第97回全国高等学校野球選手権大会特設ページ
・あの学校の取り組みは?!大阪府の野球部訪問を一挙紹介!
・夏よりも熱い!全国の野球部に迫った人気企画 「僕らの熱い夏2015」