法政二vs市立川崎
序盤にヒヤリ!?法政二が7回コールドで市立川崎に快勝!
8月も終わりに近づいているが、日中となれば残暑が厳しく、選手たちにとっては暑すぎるほどの快晴の下で行われた秋季神奈川県大会川崎地区Eブロックの一戦。強豪法政二と、それに立ち向かう市立川崎の熱戦が百合ヶ丘高校グラウンドで行われた。
試合は法政二有利な展開で進むかと思いきや、初回に市立川崎が快進撃を見せる。
1回表の市立川崎の攻撃は、先頭打者の四球から始まる。続く打者の打球は、左安打となるも守備の乱れから打者は二塁まで到達。試合開始数分で無死二、三塁のチャンスを市立川崎が作る。続く打者がセカンドゴロに倒れるも、その間に三塁ランナーが生還。まずは1点を先制することに成功した。その後、凡退と四球で二死一、三塁となると、右適時打、敵失でさらに3点を追加。初回から市立川崎が4点のリードを取る展開となった。
法政二としては、ヒヤリとする展開。しかし、黙ってはいられない。
その裏には、ヒット4本と敵失を絡めて3点を返すことに成功。初回の失点を落ち着いて返していこうという雰囲気がベンチから感じ取られた。
さらに追加点が欲しい市立川崎であったが、法政二に封じ込められてしまう。2回3回と三者凡退に終わ、4回には三塁までランナーを進めるもあと一本が出ない。
一方で法政二は、着実に得点を重ねていく。
3回裏には、四球から作ったチャンスをものにし、2点を追加することで逆転に成功。さらに4回には、内野安打、敵失と連続出塁し、無死二、三塁とすると、4番5番の2連打で2点を追加し、その後も守備の乱れを突き、2点を追加。この4得点で9対4と市立川崎を突き放した。
コールドが見え始めた中盤6回裏には、2連打で一死一、二塁のチャンスを作り、併殺崩れで二死一、三塁となったところで適時打が飛び出し1点追加、10対4。さらに追加点を挙げるかと思われたが、市立川崎捕手からの二塁牽制で攻撃終了となる。そして迎えた7回裏には、三連打で鮮やかに1得点。11対9となり、7回コールドで法政二が市立川崎を下した。
この試合のポイントは、両チーム共に初回の攻撃となる。市立川崎としては、守備がかみ合わない法政二をうまく攻めることができたのは大きな自信となる。一方で、法政二は立ち上がりが今後の課題となる。初回以降は、わずか3安打と市立川崎打線を抑え込み、コールドゲームとすることができる力があるだけに、今後さらに勝ち上がっていくには、今回の初回失点を重く受け止める必要がある。
リーグ戦は残り2試合。両チーム共に、この試合で見つかった課題をしっかりと修正していくことで、チームとしての成長が見込まれる。
(文=高校野球ドットコム編集部)