試合レポート

高松商vsいなべ総合

2016.03.24

誤算だった延長突入

 延長10回裏、高松商の5番・美濃晃成(3年)に三塁打を浴びた、いなべ総合の背番号1・渡辺啓五(2年)。 続く6番・植田理久都(2年)への3球目、「低めを意識しすぎた」というスライダーは、キャッチャー・渡邉雄太(3年)の手前でワンバウンド。止めることができず後逸し、美濃にサヨナラのホームを踏まれた。無情のサヨナラワイルドピッチに2年生エースはガックリと肩を落とした。

 先発の山内智貴(3年)から7回に渡辺啓へリレーするのは予定通り。しかし9回に追いつかれ、延長に入ってしまったのは誤算だった。「渡辺啓は肋骨の炎症があり、無理をすると骨折の危険がった。温存して、甲子園練習から投げ始めたが、時間が足りなかった。(延長は)4イニング目だった」と尾﨑英也監督。

 実は渡辺啓は試合前日(3月23日)が誕生日。加えて新2年生ということもあり、チームの中では最も成長が遅い部類に入る。秋の公式戦での起用法を見ると、素質はピカイチだが体の成長を考えて指揮官が大事に使ってきたことが窺える。それだけに延長で1イニング多くなってしまったことが悔やまれる。

 このゲームの勝負には敗れたいなべ総合。だが、大器晩成で成長中の2年生エースが一回りたくましくなって、甲子園に帰ってくるのを楽しみにしたい。

高松商vsいなべ総合 | 高校野球ドットコム
注目記事
第88回選抜高等学校野球大会 特設ページ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.04

「学校と地域に支えられて戦う」県内有数の進学校・磐田南(静岡)、“潔く”戦って最高の夏に【野球部訪問】

2024.07.04

「速さが怖かった」 センバツ4強から学んだ走塁で市立柏が千葉の上位を狙う

2024.07.04

5日に北北海道大会の抽選会!クラーク記念国際と別海が軸、接戦を勝ち抜いたチームにも勢い

2024.07.04

5日に新潟大会が開幕!帝京長岡と日本文理の対戦相手が決まる【2024夏の甲子園】

2024.07.04

5日に富山抽選会!昨年秋覇者・高岡商か、今年春の覇者・富山商か、ノーシード新湊の組み合わせにも注目<夏の甲子園県大会>

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.30

突然の病で右半身が麻痺した「天才野球少年」が迎える最後の夏 あきらめなかった甲子園出場の夢、「代打の一打席でもいいから……」

2024.06.29

北海は道内29連勝なるか、東海大札幌VS札幌日大の強豪対決も、30日に札幌支部で代表決定戦【2024夏の甲子園】

2024.06.29

激戦区・愛知が開幕!ノーシードから4連覇狙う愛工大名電が17得点の圧勝発進、大府、愛知産大三河も初戦を突破【2024夏の甲子園】

2024.06.29

昨秋3位の豊橋中央が登場、享栄破った実力見せる!30日愛知大会【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!